※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

動物保護団体がSNSを使って情報発信した映像で複数の猫が映っていますが、毛並みも悪く酷い環境に置かれている様子がわかります。

玉城アナ「餌もちゃんと与えられているんでしょうかやせ細っている感じがしますね」

こちら、動物愛護法44条2項餌や水を与えなかったり、健康や安全を守れる状況におかなかった飼い主は動物への虐待を行ったとして1年以下の懲役刑、または100万円以下の罰金刑が処されます。と、このような法律があるにも関わらず、1カ月以上前からかなりの数の猫が餌を与えられずに集団住宅に放置されている実態が明らかになりました。警察も行政も手を出せないのか現状を取材しました。

那覇市内にある集合住宅の7階の一室です。去年10月この部屋の並びに住む女性が異変を感じました。女性は「自分も猫を飼っている。この部屋には猫がたくさんいるが糞尿臭が気になっていた」と話します。

それから5カ月後の3月16日、この女性が部屋の前を通った際大量のコバエが発生しているのを確認しました。部屋の住人の気配は全くありません。

警察や保健所に通報したり県の自然環境課、動物愛護管理センターなど次々に連絡をしましたが、このような事案の管轄は那覇市の環境衛生課などと説明し、状況は一向に変わりませんでした。

この映像は4月に入ってからのものです。部屋の全体像はわかりませんがゴミなどが散乱し、人が生活している様子はなく猫だけが放置されているようです。

放置された多頭飼育 その状況とは

那覇動物病院林和宏院長は「動物虐待かそうでないかというと動物虐待に見える緊急性はあると思う、飢餓状態で栄養状態も悪いのできちんとご飯を食べられていないというところからまず心配です最悪みんなが(感染症)に感染してしまうと、全頭死んでしまうことは十分にあり得る状況」だと危機感を募らせました。

女性の通報から1カ月以上たった今でもこの部屋の住人は姿を現すことなく、たくさんの猫だけが部屋に取り残されています。また、こうした飼育状況は周りの人に影響する可能性があると、獣医師は指摘しました。

那覇動物病院林和宏院長は「たくさんの猫がいるとノミやダニが発生しやすい、そうするとダニからSFTSという名前のウイルスの病気があるんですけど、実際日本各地で死亡例も出ているので人の健康被害に及ぶので、そこはすごく気になりました」と懸念を示しています。

なんとかたくさんの猫ちゃん達を助ける方法はないんでしょうか。実はおととい事態が少し動いたようですがまずはこれまでの経緯をまとめました。最初に異変を感じた女性からの聞き取りです。去年の10月頃から、この部屋ではネコが飼われている事は認識しているものの、飼い主を見かけなかった事や糞や尿の臭いが気になっていたそうです。

それからおよそ5カ月後の3月16日に窓に大量のコバエを確認します。この女性は、保健所や県自然保護課、動物愛護管理センターなどに連絡を取り、管轄が那覇市の環境衛生課だと知らされました。

その間もこの部屋の住人は姿を見せません。女性の通報から1か月近く経った4月15日那覇警察署、那覇市環境衛生課の獣医師、それに動物保護団体の関係者が現場を確認しました。

そしてようやくおとといの22日、事態は少し動きました。管轄の環境衛生課の獣医師が部屋の住人と連絡が取れたという事ですが部屋を空けて猫たちを保護するという目途は経っていません。冒頭でお伝えしたように明らかに動物愛護法に抵触する事案ではあります。行政も警察も住民を説得して許可を得なければ部屋のなかに立ち入るなどの対応ができないということです。猫の命を守るための時間との勝負になっています。