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事件や事故で命を奪われた被害者の靴や等身大パネルを展示する「生命のメッセージ展」がきょうから那覇市で始まりました。

沖縄大学で始まったパネル展には、県内外の事件や事故で亡くなった50人の被害者の顔写真が貼られたパネルが展示されています。

その中には2019年、池袋の暴走事故で亡くなった松永真菜さんと娘の莉子ちゃんのパネルも。足元には、実際に履いていた靴とともに秒針だけの時計が置かれ、被害者が生きていれば止まらずに進んでいた「時間」を静かに表しています。

会場には朝から多くの大学生らが訪れ遺族のメッセージなどを熱心に読む姿が見られました。

学生「今当たり前に生きていられることは決して当たり前ではないので、命をより一層大切に生きていきたい」

事件・事故で命を落とした被害者の靴や等身大パネル展示「生命のメッセージ展」

学生「運転者の不注意とかあると思うので、自分も危機感を持って運転をしていきたい」

きのう夕方、等身大パネルを袋から出すなど、準備をするボランティア学生たちの中に混ざって設営作業に参加する、ひとりの男性がいました。2019年、池袋の暴走事故で亡くなった松永真菜さんの父で、県出身の上原義教さんです。

被害者遺族として、ひとりでも多くの学生たちに「娘や莉子ちゃんの事故を知ってもらいたい」と毎年、設営を手伝っているといいます。

事件・事故で命を落とした被害者の靴や等身大パネル展示「生命のメッセージ展」

真菜さんの父 上原義教さん「2人は帰って来ませんので、大好きな莉子ちゃんも、今(生きていれば)4年生になります。彼女の笑顔が忘れられなくて」

「多くの人たちに支えられました。友達も家族も、東京で裁判して東京へ行ったり来たりしていたので、多くの方々に支えられて今の私があると思います。そうでなかったら私も生きてなかったかもしれない」

「多くの人たちにこの事を通して事故を少しでも少なくなるように運転に気を付けることもそうですし、そういうことを知ってほしい」

「生命のメッセージ展」は沖縄大学であさってまで開催され、あすは息子を失った遺族の講演も予定されています。