ここからはリュウキュウの貴重な動植物を紹介するリュウキュウの自然です!案内は動物写真家の湊和雄さんです!
湊和雄さん「よろしくお願いします!」
きょうのテーマはこちらです!渓流の宝石「リュウキュウハグロトンボ」
湊和雄さん「やんばるは世界的な希少動物の宝庫ですが、大きな川がありません。その代わりに渓流環境が網の目のように発達しています。このオープニング映像のような環境ですね。そこで必ず観られるのが今日の主役リュウキュウハグロトンボです。何故、宝石なのかは、ご覧頂ければ一目瞭然です」
宝石!楽しみです。さっそく見ていきましょう!

湊和雄さん「これが渓流をバックに葉の上にとまるリュウキュウハグロトンボ。このように陽当たりのよい葉先にとまるのが常です。ときどき急に飛び立っては、また同じ場所に戻ってきます。そして翅を一瞬開く行動をします」
決まったルーティーンがあるんですね。
湊和雄さん「この飛び立つ理由、目的は餌の捕獲。餌は蚊のような極小のものばかり。トンボの仲間は4枚の翅を別々に動かせるので、とてもアクロバティックな飛び方も可能。このように、飛ぶ餌を追いかけて真後ろに急発進することも出来ます」
後ろ向きに飛ぶってすごいですね
湊和雄さん「飛び方は巧いのですが、餌の捕獲率はあまり高くありません。空振りで元の場所に戻ることがほとんどです。捕獲に成功したときは、口元を見れば判ります。モグモクと盛んに口を動かしていますね」

おいしそうに食べていますね
湊和雄さん「急発進の理由は他にもあります。縄張りを守るためです。テリトリーに侵入する他の雄を追いかけ、追払います。かなり執拗に追いかけ、互いに譲らず長時間続くことも珍しくありません」
縄張りって大事なんですね
湊和雄さん「これも雄同士のバトルによく似ていますが、実は右側を飛んでいるのは雌なんです。それを追いかける左側の雄」
「お願い、待って~」って感じですかね。

湊和雄さん「これが葉にとまっている雌。これまで見てきたのは全て雄だったのです。雌は雄に比べてかなり地味な体色ですね。雄が宝石なら、雌は燻し銀でしょうか?」
オスがキレイでメスが地味なんですね。
湊和雄さん「しかし、行動は雄とそっくり。やはり急発進したかと思うと、また同じ場所に戻ってくるのも、その直後に翅を開くのも同じです」
姿は違っても、行動は一緒なんですね。
湊和雄さん「雄が雌を追いかけて求愛し、成立したペアがこちら。トンボの交尾は雌雄がハート型になるのは有名ですが、このリュウキュウハグロトンボはかなりわかり易いですね。上下逆ですけど」

求愛行動がハートの形ってロマンチックでいいですね。
湊和雄さん「その後、雌は産卵を行います。かなり水に浸かっていますが、時には完全に水中に潜ってしまうこともあります」「その産卵している雌に近づいてきたのは雄ですね。雄は雌の産卵の最中、近くで警護します。他の雄に邪魔されたり、横取りされないためです」「しかし、この雄は警護というよりも雌にとまったり、最後は雌が産卵を中断して飛び立ってしまいました。これはどうも邪魔するほうのペアじゃない雄のようですね」
あきらかに邪魔している感じですね。
湊和雄さん「リュウキュウハグロトンボをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?」
まさに渓流の宝石ですね。姿かたち、飛び方、どれをとっても美しかったです。
湊和雄さん「そうですよね」
さて、湊さんの映像やパネルも展示されている「世界のめずらしいタネ展」が、あさって日曜日まで県立博物館・美術館で開催されています。いよいよあさってまでですので、ぜひお出かけください。湊さん、今回も貴重な映像をありがとうございました。以上、リュウキュウの自然でした。
