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2023年、宮古島沖で陸上自衛隊のヘリコプターが墜落した事故で事故調査委員会が報告書を公表し、機体の2基のエンジン出力が、相次いで低下したことによるものと結論づけました。

報告書によりますとヘリコプターのエンジンの出力が、徐々に低下する「ロールバック」という現象が、右側のエンジンに起きたのに続き、左側のエンジンも出力が低下したことで墜落したということです。

「ロールバック」はメーカー側も把握していなかった非常にまれな現象だとしていて、自衛隊機で確認されたのは初めてです。

一方、左側のエンジンの出力低下については、エンジン制御や出力に関する部分の異常や、搭乗員による操作ミスが要因となった可能性を指摘していますが、それらを裏付ける物的証拠やデータがなく、原因の特定には至りませんでした。

再発防止策として、エンジンに関連する部分の点検の頻度を増やすことや、緊急時の操作手順の教育を徹底するなどとしています。

調査結果の公表を受け、森下陸幕長は会見で「かけがえのない10人の隊員を失う結果となったことを重く受け止める」と述べ、事故の再発防止に全力をあげること強調しました。