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ダムの貯水率が下がり続けていることを受け有機フッ素化合物対策のため止めていた沖縄本島中部の水源からの取水再開について沖縄県企業局による説明会が2月7日に開かれ関係市町村からおおむね了承が得られたということです。

沖縄県企業局・石新実企業技監「現状の厳しい水事情を踏まえまして中部水源の取水を再開することで企業局の方では方針を決定しております」

沖縄県企業局が開いた説明会には北谷浄水場から水の供給を受けている那覇市や浦添市など7つの市町村と渇水対策の説明を希望した11の市町村が参加しました。気象庁は向こう1カ月の降水量を平年並みと見込んでいて、例年この時期は、雨が少なくダムの貯水率も下がり続ける傾向にあるといいます。

沖縄県企業局は今後の貯水率について〝回復はあまり期待できない〟としていてまとまった雨が降らなければ2月10日に取水再開の目安となる貯水率「50%」を下回ると分析しています。

県と国が管理する11カ所のダムの貯水率は2月7日の時点で「51.2%」と平年値を26.3ポイント下回っています。

取水の再開が予定されている3カ所の中部水源は嘉手納井戸群、天願川、長田川で有機フッ素化合物対策のため約1年間取水が止まっていました。3カ所いずれも直近のPFOAとPFOSの合計値は”1Lあたり50ng”という国の暫定指針値を下回っています。

北谷浄水場では活性炭で有機フッ素化合物を除去する仕組みが整っているため取水を再開した場合でも1Lあたり10ng以下に抑えられるということです。

説明会に出席した市町村の担当者は「断水だけは避けたい。中部水源の取水再開は仕方ない」と一定の理解を示していました。ただ、市民が納得できるような説明や情報共有を徹底してほしいといった意見も出たということです。沖縄県企業局ではこれまで月1回だった水源の測定を”週1回”に増やすとともに浄水場の測定結果もあわせて公表することにしています。

中部水源からの取水再開について2月7日の説明会で各市町村からおおむね了承を得られたことから2月8日の渇水対策連絡協議会を経て正式に決定する方針です。