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夏本番を迎え、これからますますマリンレジャーが本格化していきます。海で泳ぐ時に覚えておいてほしいのが「リーフカレント」と呼ばれる岸から沖に向かう強い流れがあります。どのようなものなのか実際に記者が体験するとともに、もしもの時の命の守り方を考えます。

濱元記者「どんなに泳いでも泳いでも、流されていきます、とても恐怖を感じます」

海の中に潜む見えない脅威が「離岸流」の1つである「リーフカレント」です。

陸地の囲むように発達した「サンゴ礁」を「リーフ」と呼びます。そのリーフが壁のようになって引き潮の時に外に出ていこうとする海水をせき止めます。行き場を失った海水がリーフとリーフの切れ目から一気に出ていこうとするため沖に向かって強く引っ張るような流れが生じます。これを「リーフカレント」と呼びます。

海岸に戻れない強い流れの怖さ ”リーフカレント”を記者が体験

県内27カ所の海岸で事故が確認されていてどこでも起こり得ます。

ヘリから降りた海保の職員が海で身動きがとれなくなった男性を救助しています。糸満市の大度浜海岸では先月9日にシュノーケリングをしていた観光客の20代男性がリーフカレントに巻き込まれて沖まで流されました。およそ1時間ほど漂流する危機的な状況に陥り、間一髪のところで海保によって救助されました。

濱元晋一郎記者「毎年、多くの人が流されてしまうポイントです。流れは少しあるようにも見えますが穏やかにも感じます中に入るとどうなってしまうのでしょうか」

一体、どれだけ強い流れなのか…事故があった現場で実際にリーフカレントを体験しました。

濱元記者「全然、流される…どんなに泳いでも泳いでも、流されていきます。とても恐怖を感じます」

陸(もしくは海岸)に向かってどんなに必死に体を動かしても流れに逆らって進むことはできませんでした。

濱元記者「私の目の前の場所では流れはほとんどなく穏やかだったのですが、岩と岩の間で狭くなった場所に行くと、流れがどんどん速くなり、奥にいくと全力で泳いでも一歩も前に進まずとても怖かったです」

特殊なマーカーを使うと一目瞭然です。わずか30秒ほどで沖の方まで流れていきました。泳いでいた場所からあっという間に沖まで流されてしまうところが”リーフカント”の危険性のひとつです。

海岸に戻れない強い流れの怖さ ”リーフカレント”を記者が体験

第11管区海上保安本部・島袋光和交通安全対策課長「流された場合はパニックを起こさず、慌てず、混乱せずにそのばで一回立ち止まってもらって、流れがよどみますので、そのよどんだところから陸上の右側か、左側に寄って戻ってきていただく」

リーフカレントから身を守るにはいち早く離れることが重要です。まず、流れに逆らわずに弱くなるポイントまで流されることです。そこから、浜辺と平行に泳いで強い流れから離れれば、陸に戻ることができます。

第11管区海上保安本部・島袋光和交通安全対策課長「陸に戻ろうとする。慌てる行動はそれだけ体力を使いますし、なるべく慌てずに自分の体力を温存して沖合に流されてとまった場所で救助を待つということを心がけていただきたい」

泳げない場合は無理せずその場にとどまって助けを待つことも正しい対処方法の1つです。浮き続けるためにライフジャケットを着用することが非常に有効で海上保安部はマリンレジャーで海に入る時には必ず着けるよう呼びかけています。

今年はマリンレジャーの事故が多発しています。1月から6月末までに41人が溺れたり、流されたりしていてそのうち10人が死亡しています。事故者の総数が去年の同じ時期より14人多くなっています。本格的な夏の時期を迎える来月から9月にかけて事故が多くなる傾向にあります。

楽しいマリンレジャーで悲惨な事故にならないように正しい知識を身に着けることで命の危機に陥っても身を守れるようにしておくことが大切です。

リーフカレントはかなり強い流れでしたね。

濱元記者「いつリーフカレントに巻き込まれたのか、最初は気づきにくかったです。全力で泳いでも疲れるだけで全く陸側に近づけませんでした。声を出すために口を開くと海水を飲んでしまうこともありました。波が荒ければもっと危険な状況になるんだろうと思います」

海岸に戻れない強い流れの怖さ ”リーフカレント”を記者が体験

県内どの海岸でも起こり得るというわけですからリーフカレントから抜け出す方法をしっかりと覚えおきたいですね。

濱元記者「2つの脱出方法があります。1つ目は流れに逆らわず、流れが弱くなるところまで流されることです。そこから、海岸と平行に進みながらリーフカレントから遠ざかって陸を目指します」

2つ目は、そのまま沈まないように浮き続けて助けを待つというものです。その時に役立つのが「ライフジャケット」です。着用していれば体力を使わずに浮き続けられるので、落ち着いて対応できるようになるメリットがあります。

海の事故に対応する海上保安部もマリンレジャーが本格化するこの時期に注意を呼びかけています。

第11管区海上保安本部・島袋光和交通安全対策課長「マリンレジャーを楽しむ際には、ライフジャケット、浮力の確保、これを確実につけていただきたい。体の調子、風邪をひいていないか、酒を飲んでいたら海には入らないということを心がけていただきたい。あと気象海象、その時の天気を十分によく見ていただいて、注意をしていただいてをしていただければと思っています」

濱元記者「シュノーケルやマスク(水中眼鏡)に水が入ってきた時の対処法を身に着けておくことも大事です。例えば、波などによってシュノーケルに海水が入った場合です。強く息を吹いて水を押し出します。一度で息を吐き切らずに何度もできるよう温存することもポイントです」

そのほか、安全ネットで遊泳区域を仕切っていたり、ライフセイバーや監視員がいたりするビーチで泳ぐということも安全を確保するうえでとても重要です。道具の使い方を学ぶなど知識を身に着けてもしもの時にも焦らず対応できるようになりたいですね。ここまで濱元記者とお伝えしました。