厳しい暑さが続く8月に、ふところを凍えさせるような値上げの波が押し寄せています。原油高・原材料の高騰・円安というトリプルパンチによって、今月だけで2400品目の値上げが予定さされています。そんなあおりを飲食店が受けていて、庶民の味方“格安ランチ”が危機に直面していました。

大きなチキンカツが主役を張る、おかず山盛りのワンプレート。ボリューム感と手ごろな価格で、根強い人気を集めるCランチです。沖縄の名物グルメが、今、“値上げラッシュ”の本格化で、大きな煽りを受けています。

ふところ冷える“値上げの夏”

宜野湾と那覇に店舗を構える、軽食の店ルビー。今年、創業60年を迎えます。2週間前、店主が値上げの苦悩をSNSで吐露していました。

軽食の店 ルビー宜野湾店 SNSより“もうずっと何度も材料費が高騰し続け一部値上げさせていただきましたが今後も値上げせざるを得ない状況が続くことが予想されます” 投稿した浦山ゆかりさんです。

ルビー宜野湾店 浦山ゆかりオーナー「どんどんどんどん上がっていますからね。いろな物がもう上がっていますからね。もう(値上げを)せざるを得ないかなという。存続させるためにはね」

“安くておいしい”大衆食堂として、これまで値上げには慎重な姿勢を貫いていましたが、6月と7月の2回にわけて、メニューの一部で20円~40円の値上げに踏み切りました。背景には、度重なる食品の値上げがあります。

帝国データバンクによりますと、今月の食品の値上げは2000品目を超えました。今年に入って先月までに 8000品目の値上げが新たに判明していて、10月は、6300品目で値上げ計画が明らかになっています。

このペースで推移すると、年内の累計値上げ品目数は2万品目超えが確実となっています。原油高による輸入・物流コストの上昇に加え、急激な円安にともなう輸入コストの上昇が主な値上げの理由です。

ふところ冷える“値上げの夏”

なかでも深刻なのが、食用油の「再値上げ」の動きです。この店で仕入れている食用油一斗缶の場合、去年から5度の値上げが続き、2年前は2200円だったものが、先月は4800円、今月からは5800円に上がっています。

ルビー宜野湾店 浦山ゆかりオーナー「またまたって感じで、びっくりしていますけど。揚げ物が多いのでけっこう使いますよ。だからもう節約するわけにもいかないし替えるしかないので、新しいのに」

さらに、鶏もも肉の仕入れ値もおよそ2倍になり逆風の嵐が追い打ちをかけます。

ルビー宜野湾店 浦山ゆかりオーナー「最初は480円ぐらいだったと思うんですけど、580円とか700円とか…今、1100円ぐらいです」

店の看板メニュー“Cランチ”の場合、ランチプレートのなかで、原料費が上がっていないのは、ライスとキャベツのみだといいます。

ルビー宜野湾店 浦山ゆかりオーナー「スープが上がったのと、あと、小麦粉とかも上がっていますし、ほぼ上がっています、やっぱり喜んでもらいたいために、お手頃価格で提供したいので上げないでずっとずっと我慢していましたけどね」

先月下旬に、40円の値上げに踏み切りましたが、コストが増えた分を全て価格に反映しきれているわけではありません。他のメニューについては、値上げをしないために、料理に使う肉を、鶏もも肉より安い胸肉に変更するなど苦しい台所事情が続きます。

ふところ冷える“値上げの夏”

ルビー宜野湾店 浦山ゆかりオーナー「正直言いますと、全商品上げたいんですけど、それはまだちょっと」「安くておいしいっていうね、B級グルメは…そういったのが売りですから、なるべく守りたい。だからなるべく早めに落ち着いてくださることを願っています」

食品の値上げの勢いは秋口以降も止まる気配がみられません。値上げラッシュの終わりは、いつになったら見えてくるのでしょうか。