※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

県内で見つかったオミクロン株の一種「BA.2」への懸念が高まっています。「BA.2」による感染拡大の大きな波が来ることを想定しながら対策をすべきだという医師の話とともに、現在わかっていることをまとめました。

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「いずれ沖縄でも当然見つかるだろうということは予想はしていました。どのぐらいこの地域、沖縄という場所にどの場所に入り込んでいるのか、それが十分わからない状態ということは、やはり、対策の遅れにつながる可能性があります」

医療現場で新型コロナの最前線に立つ県立中部病院の椎木医師は、対策をないがしろにしてはいけないと訴えています。

オミクロン株の第6波にみまわれたあと、下げ止まりが続き、ここに来て増加傾向に転じるなど県内の感染状況は予断を許さない緊迫感が漂っています。そうしたなか、さらなる心配の種が出てきました。オミクロン株の亜種「BA.2」です。

特徴は「感染力の強さ」BA.2への対応

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「感染が活発な状態の中にBA.2が入ってくるとその波に乗って広がるスピードは速くなる」

椎木医師は、「BA.2」への対策が遅れてしまえば、年度をまたぐ3月から4月にかけて大きな感染の波が起きる可能性を指摘しています。

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「(4月)人がいろいろ入ったり、出たりするこの時期には、次、大きな波が来る可能性というのは十分あり得ますね」

対策を施すためにも、まず知っておきたいのは「オミクロンの亜種」とよく言われる「BA.2」と「従来型のもの」との違いです。何がどう異なるのでしょうか?

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「デルタ株からオミクロン株への置き換わりは非常に離れた、まったく違うとまで一時言われたくらいの性質の違いでしたけど、今回のBA.1とBA.2は、きょうだいかいとこくらいの形のイメージです」

椎木医師は「BA.2は従来のオミクロン株と似ているところが多い」と言います。

特徴は「感染力の強さ」BA.2への対応

症状や潜伏期間、感染経路は従来のものと「同程度」だと考えられるということです。ただ、データが出そろっていないこともあって、まだはっきりしない部分もあるといいます。そのなかでも、気を付けるべきは「強い感染力」です。

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「いま旧来あるBA.1といわれるようなこのオミクロン株のメインのようなものよりも、さらに2割増しぐらいの感染力。これが主流になっていくという形になるとより感染性が高いので、患者数そのものが上増しされる」

「BA.2」の感染力は従来のものより2割ほど感染力が強いともいわれていて、今後のこの株に置き換わっていくことも想定しないといけません。感染予防策として「ワクチン」はどれだけ有効なのでしょうか?

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「若干、今までのオミクロンよりもさらに効果が落ちるかもしれないって言われています。ただ逆に言えば、効果がないわけでは全くないので、いわゆる、特に、重症化することを予防したりとかという効果は期待できる思われます」

特徴は「感染力の強さ」BA.2への対応

2回打っても感染する「ブレイクスルー感染」のケースが多くなっていますが、完全な予防策とは言えなくても、重症化リスクを軽減する効果が期待できるといいます。3回目の追加接種などワクチンを打つメリットは大きいというのが椎木医師の見解です。

新たな変異株として姿を変えながら何度も襲ってくる新型コロナの脅威に立ち向かうためには、これまでと変わらず高い意識を持って日々の対策に努めていくことが重要です。

県立中部病院感染症内科・椎木 創一 医師「人との接触を避ける、必要に応じて検査をする、移動は控える、ここをどのくらいみなさん、広い方々がやっていただけるかによって、県の中での広がりのペースを足踏みできるということにつながっていきますので、年度をみなさんが無事に過ごせるように頑張っていければと思います」