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県内の電器メーカーが開発した豚の皮を使ったスナックが今、反響を呼んでいます。なぜ、職種の違う会社が新しい食べ物の開発に挑戦したのでしょうか。そこには、「豚」という食材が持つ魅力を県内外に発信したいという思いが詰まっていました。

TONPIを購入した人(男性)「スモーク味、おつまみになるかなと思って」

TONPIを購入した人(女性)「YouTubeで紹介されたのでこれはなんだと思って、ようやく辿りつけました楽しみです。おうちで早速食べます」

TONPIを購入した人(男性)「たまたまここを通った時にあったので買ってみようと思って買いました」

先週、南風原町の直売所で販売された豚皮スナック、その名も「TONPI」パッケージには筋骨隆々の豚のイラストと、「豚皮革命」という気合の入った文字が印象的で、買い物客の視線を集めていました。

日新電器産業 石川昇吾さん「従来のアンダカシ―ではなくて違った商品に挑戦していることを地域の取り組みとして知ってもらおうと「豚皮はすごいんだよ」と」

電器メーカーが豚皮スナック!?

寺崎未来アナ(食リポ)「塩味をいただきます。(食べる)んー初めて感じる香ばしさ!食感も良くておつまみにもあうと思います」

TONPIを開発した「日新電器産業」は1980年に創業し、これまで電気器具の生産、街灯の設置工事などを手掛けてきました。一体なぜ電器メーカーが豚皮でスナックを作ったのでしょうか。

日新電器産業 石川昇吾さん「常に新しいことに挑戦、自分で考えて行動するそういった社風が社内方針になっている」

電器メーカーが豚皮スナック!?

会社のモットーは「一定期間ごとに新分野への挑戦」です。こうした創業者の思いが受け継がれ、徐々に活動分野を増やしてきました。7年前に飲食店事業に乗り出し、翌年食品事業部を開設。あぐー豚肉などの販売を手掛けるまでになったのです。

地元南風原町の新たな魅力を生み出すイベントに参加するために目を付けたのが

日新電器産業食品事業部 西銘健一郎さん「こちらがTONPIの原料、豚皮です」

食品の製造で余った豚の皮です。月1.5トン仕入れて販売をしていましたが、売れ残ったものはすべて廃棄していました。豚肉料理の盛んな沖縄では豚を「鳴き声以外すべて食べる」と言われているだけに捨てることなく再利用できないか模索しました。

日新電器産業 石川昇吾さん「焼き上げ、焼き方、製造工程の部分でいろいろと苦労している豚皮を使った商品はいくつかあるけどノンフライでこういった食感の豚皮チップスはどこもやっているところがないので」

県内では豚の皮を油で揚げた「アンダカシ―」が料理に使われていますが、より「低糖質」をアピールするため、”揚げる”ではなく”焼く”というつくり方にしました。

電器メーカーが豚皮スナック!?

日新電器産業 西銘健一郎さん「焼きの工程は企業秘密ということで…油で揚げずに焼いて余分な油を落とすような、それによって香ばしさと食感が出てくる」

およそ6ヵ月の試行錯誤を経て「TONPI」が誕生しました。「低カロリー・高タンパク」で栄養価の高いスナックに仕上がり、旨塩、スパイシーカレー、スモークの3種類の味があります。TONPIの製造によって20%ほどのフードロス削減につながっているといいます。

トレーニングを行っている人や健康志向の人をターゲットにしていて、県内外から発注が殺到し生産が追い付かないため、最大1ヵ月ほどの予約待ちとなっています。

TONPIによる「豚皮革命」で”余りもの”という(負のイメージ)の払しょくを狙います。

電器メーカーが豚皮スナック!?

日新電器産業 石川昇吾さん「とにかく豚皮ってすごいということを伝えたい「豚は鳴き声以外すべて食べる」というところまで完結させたいと思っている豚皮がスタートでこれをきっかけにいろいろなことに挑戦して食の未来につなげていきたい」

13日から浦添市や豊見城市のスポーツジムで発売を開始する予定で、今後、工場の設備の増築で月8000パックの生産を可能にする体制を整えていくということです。