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いよいよ今度の日曜日に迫った衆議院議員選挙。QABでは、きょうから県内の各選挙区ごとに分けてお伝えします。

初回のきょうは、沖縄3区です。県内で有権者が最も多いこの選挙区には、現職と新人が「基地問題」や「沖縄振興」などのテーマを掲げ、激しい選挙戦となっています。

屋良さん「沖縄を本当の意味で自由にすることです」

島尻さん「本当の意味で明るい沖縄をつくってまいりたい」

沖縄3区に立候補したのは届け出順に立憲民主党公認で前職の屋良朝博さん、自民党公認で新人の島尻安伊子さんの2人です。

「基地」「振興」揺れる沖縄3区

沖縄3区は、辺野古新基地の問題で揺れる名護市をはじめ、沖縄市、うるま市、そして国頭郡の町村や離島を抱え、県内の選挙区のうちで最も広く、そして、有権者数も最も多い選挙区です。

2019年、衆院議員だった玉城知事の知事選出馬による辞職に伴い行われた補欠選挙で当選を果たした屋良さん。

この2年半の活動を振り返り、辺野古の問題と向き合ってきたことを訴えます。

屋良さん「アメリカの国防総省や国務省の担当者、シンクタンクの研究者、議論をさせてもらいました。ワシントンでは『辺野古しかない』『沖縄しかない』地理的優位性を語る人は一人もいませんでした。アメリカ政府がそれを言っていないにも関わらず、どうもこの日本政府が沖縄にいたいんですよね、みなさん、沖縄しかありませんよねと、アメリカ側に言っているこの変な状況」

玉城知事「沖縄には沖縄の争点があるということを今一度みなさんにしっかりとお示しをしたいと思います。子どもの貧困の問題もそうですし、米軍基地の問題もそうです。私はこの1議席を平和のために、子どもたちのために、未来のために、そして全ての沖縄県民のために、沖縄第3区から堂々と発信をし、行動していただきたい。屋良朝博さんに大きな信頼を持ってそのバトンを握り続けて頂きたいと思います」

玉城知事からバトンを受け継いだ屋良さん。今の政府とのパイプは必要ないと訴えます。

「基地」「振興」揺れる沖縄3区

屋良さん「政府とのパイプ論を言うのであれば、沖縄の所得を上げるような産業を持ってきなさい、沖縄の民意をしっかりと国政で訴えなさい。それが本当の意味のパイプじゃないですか。支配への構造をつなぎとめておくパイプはこちらの方からバッサリと切り捨てていこうではありませんか」

一方、島尻さんは参院議員を2期9年つとめ、第三次安倍内閣では沖縄担当大臣をつとめました。

2019年の補選では屋良さんに敗れましたが、今回の選挙戦でも政府との強いパイプを打ち出し、菅前総理が応援に駆け付けます。

菅前総理「なんとしても島尻安伊子を当選させて欲しい、その思いでみなさんのところにお願いにやってまいりました。私は官房長官当時、沖縄基地負担軽減担当大臣として沖縄担当大臣の島尻さんと一緒に仕事をしました。(島尻さんは)この沖縄の子どもの貧困対策をなんとしても行っていきたい。そうした相談にやってきました。私も島尻さんのその熱意の中で実現をすることにしたんです」

島尻さん「沖縄の子どもの貧困対策、当時担当大臣を就任して、すぐに立ち上がり、着手をいたしました。そこで、見えてきたのがこの過去50年の沖縄振興計画の残された課題が見えてきました」

見えてきた課題を次の沖縄振興法の新しい柱にすると訴える島尻さん。

「基地」「振興」揺れる沖縄3区

島尻さん「子どもの教育であります。小さい子ども、あるいは沖縄にせっかく生まれた子どもが、しっかりと教育を受けて、そして胸を張って社会に出ていける。そういう沖縄を今こそ私は作りたいと思っております。そのために、ぜひとも私たち政権与党、政権与党、自民党と公明党の連立政権ですけれど、これを継続させてください」

来年1月には名護市長選、そしてその後は知事選も控える中、辺野古新基地は必要ないとして、政権交代を訴える屋良さん。政府とのつながりを全面に打ち出し、政権の継続を訴える島尻さん。激しい選挙戦が続いています。