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県内企業の様々な挑戦をお伝えするQビズです。牛乳を使って化粧品ができるなんて、知ってましたか?今、選ばれる沖縄土産を育てようという新たな挑戦が始まっているんです!

創業102年の宮平乳業が3カ月前から販売を開始したのは、牛乳の成分を使ったハンドクリームChi-chi(ちーちー)。

Qビズ 牛乳メーカーが化粧品を開発

牛は暑さには弱く寒さには強い動物で、牛乳の需要が高まる夏は搾乳量が減るんですが、逆に冬は牛が元気なため搾乳量が増えるんです。冬はどうしても通常期より10%ほど、あまってしまうといいます。

宮平乳業・宮城陽介さん「廃棄は、なるべくしないようにスーパーなどにもご協力いただきまして、販売を続けているんですけれども、冬場にちょっと余剰気味になりがちな牛乳をうまく活用して、別の商品を作れないか、ということが開発のきっかけです。」

やはり牛乳は鮮度が命。消費期限は長くて12日ほどしかもたないため、ストックすることができません。ところが!ハンドクリームなど、化粧品にすることで、およそ2~3年ほど期限がのびるんだそう!

そこに目を付け、創業102年にして初めて飲み物でも食べ物でもない「化粧品」分野に挑戦したんです!

Qビズ 牛乳メーカーが化粧品を開発

宮平乳業・宮城陽介さん「やはり沖縄に根付いた商品作りっていうのがまず最初にありました。ハンドクリームの中身についてはアセロラや月桃であったりシークワーサーなど沖縄県産の有効成分を配合しております。」

牛乳をそのまま使用しているの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、牛乳から保湿力に優れた「ホエイ」を抽出して県産素材とブレンドしてるんです。アセロラやジャスミン、シークワーサーなど全部で5種類あります。

宮平乳業・宮城陽介さん「高温多湿な沖縄の気候でも、使いやすいハンドクリームということでサラっとした使い心地にしています。まずはやはり沖縄県民の方々に使ってもらって、愛してもらえる商品にしていきたい。」

目標は今年中に13000本販売だと意気込む宮城さん。今後は新たな化粧品などを開発予定で、いつか沖縄の化粧品といえば「ちーちー」と知ってもらえるように、老舗牛乳メーカ―が奮闘しています。

まずは県民に親しんでもらい、ゆくゆくは県外も見据えていて、すでに海外発信に力を入れているギフトショップにもハンドクリームを置いています。

Qビズ 牛乳メーカーが化粧品を開発

北谷町に、2カ月前にオープンしたクロスアール。沖縄のマーケティング会社が経営していて、海外向けに日本や沖縄の魅力が詰まったものを発信しています。

ブルームーンパートナーズ・黒須大樹さん「海外の皆様からどういうものが求められているか、そういったものを研究分析をして、この店を通じて新しい商品を海外の皆さんのニーズに合わせた新しい商品を開発してお届けする。」

専門とするマーケティング分析力を駆使した経営が行われているんです。ここでは「RYUSION」という新しいブランドを生み出しています。

ブルームーンパートナーズ・黒須さん「(RYUSIONは)日本の技術を使った各地のイイモノと沖縄のクリエーターの皆さんとのコラボ、あるいは沖縄の伝統的な文化とのコラボそういったところで新しい商品を生み出そうという試みを行っております。」

RYUSIONとは、琉球×イリュージョンの造語です。例えばどんな商品のことかといいますと、東京のアーティストが制作したインテリアとして人気の着物を使ったボトルカバーに、沖縄の伝統工芸である紅型要素を加えてアレンジした紅型ボトルカバーなど、日本の伝統工芸品に、沖縄の文化や感性などを掛け合わせて「選ばれる沖縄土産」を育てるという新しい挑戦です!

Qビズ 牛乳メーカーが化粧品を開発

また、県内クリエーターの支援も行っています。

ブルームーンパートナーズ・黒須さん「沖縄のアーティストさんはやはり発表の場の不足というのを課題に感じられているので、この店舗の中でアーティストさんの考え方とか、作品への想いとかそういったものを発信できていれば。」

沖縄を拠点に日本や沖縄の商品を広めていく。今後はインターネットで海外向けのショッピングサイトを開設するなど、コロナ収束後に向け舵を切っていました。

Qビズ 牛乳メーカーが化粧品を開発

山城アナ:沖縄になぜ日本や県内の商品を集めているかといいますと、ブルームーンパートナーズの黒須さんは、アジア各国との貿易で栄えた琉球王国をもう一度という構想がありまして、沖縄の感性で選んだりアレンジしたものを世界に発信していきたいということです。

沼尻アナ:たしかに沖縄は、日本と沖縄どちらの文化も感じられますね。

金城アナ:そうですよね。あの!ハンドクリーム!私もアルコール消毒することが増えて手が荒れちゃって、ハンドクリームを使う機会が増えたなと、個人的には感じています。

山城アナ:金城アナと同じように感じている人が多くて、ハンドクリームの需要は高まっているそうです。ちなみに、商品名のchi-chi(ちーちー)、方言なんですが、どういう意味があるか分かりますか?しまくとぅば検定7級に合格されたお二人なら分かりますよね?

沼尻アナ、金城アナ:乳!牛乳!

山城アナ:おお~正解!牛乳屋が作ったハンドクリームということで、このような名前にしたそうです。以上、Qビズでした!