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いよいよセンバツ高校野球が金曜日に開幕しますね。21世紀枠で出場する具志川商業の地元も熱気が高まっています。きょうはこの話題からです!

13日、甲子園に向けて出発した具志川商業の選手たち。甲子園での躍動を誰よりも願う男性を取材しました。

具志川商業粟国陸斗主将「自分たちのプレーで結果で沖縄県だけではなくて全国を明るくできるようにプレーしていきます」

いざ!夢の舞台へ。13日、甲子園に向けて出発した具志川商業。6日後に迫った八戸西との初戦に向けて大阪での最終調整が続いています。

具志川商業新川俊介選手「しっかり全力疾走を貫き通して勇気と感動を与えられるようなプレーをしていきたい」

具商ナインの躍動を願う”ごみ収集車”

地域の悲願でもあった”甲子園出場”誰よりもその喜びをかみしめている男性がいました。それがうるま市でごみの収集を行っている伊東一巳(いとう・かずみ)さん。6年ほど前から甲子園への思いをごみ収集車に乗せて地域を回ってきました。

伊東一巳さん「うるま市内をぐるぐる回るのでこの車は。市民の方の目に触れてもらえれば気持ちを高めてもらえれば選手に伝わるのではないかと」

妻 恵子さん「出てくれたら幸いということでそうしたら実現しましたよね。6~7年の間に。一番喜んでいるのはここじゃないですか。この人の励みにもなっているのではないかと思っている」

家族3人で清掃業を営んでいる伊東さん。

娘 志乃さん「球児が家族にいないんですよ。誰もいないので何でこんなメッセージやって走っているんだろう目立つからいいかなくらいで」

具商ナインの躍動を願う”ごみ収集車”

そこにはかつて沖縄水産のエースとして活躍した伊東さんの甲子園への熱い思いがありました。そして3年生の夏、県大会準決勝で敗れ、惜しくも夢の舞台に届かなかった苦い思い出も。

伊東一巳さん「(相手打者が)バントしてグローブでトスするつもりのものがちゃんと入っていない。グローブにちゃんと入っていなくてトスができないそれで1点が入った。その1点が決勝点になって1対0で負けた。そういうのがあってどうも思い出したくない」

58年前に自分が叶えられなかった夢。それを具志川商業ナインが叶えてくれました。

娘 志乃さん「夢をよく恥ずかしくて言えなかったりすると思うんですけどそれをこんなにも堂々と掲げて見事にそれが達成されたという。夢を持つことは大切なんだなというのを学びました」

かつての自分を球児たちに重ねて。きょうもナインが甲子園で躍動するその日を待っています。

伊東一巳さん「ビビッていてはバッターボックスに立っていても震えてボールがとらえ切れない。堂々としていればちゃんとボールが見えるから堂々としてほしい。何のお土産もいらない1勝という価値が大きなお土産になる。ぜひ1勝はしてもらいたい」

具志川商業粟国陸斗主将「自分たちのためにしっかりと動いてくれている人たちがいるのでそういった人たちに感謝の気持ちを必死にプレーしている姿で恩返ししたい」

地域の思いも背負った具志川商業ナインは、大会3日目・21日の第1試合で同じ21世紀枠の青森・八戸西との初戦に挑みます。