拡大する「感染者の数」私たちはどう読み解けばよいのか、記者解説でお伝えします。

キャスター:ここからは石橋記者に加わってもらいます。まずは、県内の感染状況などを確認していきます。

石橋記者:県内ではきょうまでの累計で感染者数は700人を超えました。そのうち、7月以降、陽性だと診断されたのは572人、先月中旬以降、大幅に増えてきているのがわかります。入院調整中ということで自宅待機を余儀なくされている人たちは300人以上となっています。重症者は3人で、治療を受けて退院できたのは26人です。

コロナ感染累計714人 感染者の数を読み解く

キャスター:日々、感染の状況をお伝えしていて、どの数字を見ればいいのか迷ってしまうことがありますよね。

石橋記者:感染状況をわかりやすく、そして、理解できるようにと様々な数字や指標が飛び交っています。毎日の新規感染者数をはじめ、ここ数日は「人口10万人あたりにおける1週間の感染者数」を使って大都市と比較をするといったこともあります。また、医療体制の現状を考えるため「病床利用率」というものまであります。

石橋記者:こうした状況に警鐘をならすのが中部病院の髙山医師です。「毎日の感染者数の増減だけを見て一喜一憂しないでほしい」と指摘しています。

キャスター:では、先生は何に注目すべきだと言っているのでしょうか?

石橋記者:重症者の数、そして、感染者のなかの高齢者の割合が重要だと言っていて、髙山医師は「全体の陽性者の陰で高齢者の感染事例がジワリジワリと増えていることに気づいているでしょうか?」と疑問を投げかけています。

コロナ感染累計714人 感染者の数を読み解く

石橋記者:きのうまでの1週間で60代以上の人たちで新たにわかった感染者数は35人です。実際に直近1週間の推移を見てみると、髙山医師の指摘通り高齢者の感染が増えてきているんです。

キャスター:なぜ、高齢者に注目すべきなんでしょうか?

石橋記者:重症化しやすいというのが大きな理由です。高齢者や基礎疾患を持っている人は重症化するリスクが高いため、「確実に医療に繋げられるようにすべきなんだ」というのが高山医師の考えです。

石橋記者:そのため、県民に対してこんなメッセージを送っています。「高齢者や基礎疾患を持っている人との面会はできるだけ控えましょう。流行している都市部から地方への不要不急の移動も控えてください」というものです。

キャスター:高齢者への感染拡大を防ぐために重要なことなんですよね?

石橋記者:髙山医師はこうも続けています。「ホテルにいようが、自宅にいようが、周囲との接触を断つ心がけをしていれば、感染を広げることはありません」とも言っています。

コロナ感染累計714人 感染者の数を読み解く

石橋記者:これは、診断を受けていない軽症者や無症状の人が感染を広げてしまうリスクの方が大きいんだということなんです。

キャスター:でも…みんながみんな、自宅療養できるわけではないですよね?

石橋記者:私も濃厚接触者として自宅待機を経験し、家庭内で接触を避けることの難しさを感じました。小さな子どもがいて、食事など面倒をみるないといけませんし、買い物など、どうしても外に出ないといけないこともあります。家の中で家族との接触を避ることができる場所があるのかなどケースバイケースですが、自宅療養には課題が多く、ハードルが高いというのも事実だと思います。

キャスター:ホテルでの宿泊療養など4月の時みたいに医療の態勢が徐々に構築されてきている今だからこそ、1人ひとりが「うつらない・うつさない」という意識を今一度高く持たないといけませんね。