県内の学校ではきのうから部活動が再開され、学校の放課後に活気が戻ってきました。その一方で、新型コロナの影響で、高校生スポーツの祭典と言われるインターハイが中止となっています。悔しさや葛藤、様々な気持ちを抱きながらの再出発となった高校生アスリートたちの姿を紹介します。

学校の放課後に戻ってきた活気。きのう県内ではおよそ2カ月ぶりに部活動が再開されました。

今後2週間は時間や練習内容に制限がかかる段階的な再開となりますが、選手たちは久々に仲間と練習ができる喜びを噛みしめているようでした。

部活動再開も“消えた夏” 高校生アスリートの葛藤

北部農林 レスリング部・仲泊将太郎主将「みんなでやって楽しいですね。みんなで気合入れて頑張るぞって楽しいです」

ただ、その楽しさの一方で…

沖縄尚学 男子柔道部・比嘉大翔主将「インターハイ中止と聞いてとてもショックで、何のために3年間頑張ったのか考えたりした」

首里 なぎなた部・宮城昭奈主将「今までと違うので、自分たちもどうしていいかわからない」

インターハイ中止の悔しさとこれからへの葛藤を抱えながらの再スタート。高校生アスリートたちの今を追いました。

北部農林 レスリング部・屋比久監督「先生もやらせてあげたいけど、他の人たちもやらせてあげたいんだけど、それはもうできない。あとは自分との闘いだと思います」

きのうから再開された学校での部活動。インターハイの中止決定後、初めて、監督と部員が揃っての練習です。

北部農林高校レスリング部キャプテン・仲泊将太郎くん。唯一の3年生で、たった1人、最後の夏を迎えます。

北部農林 レスリング部・仲泊将太郎主将「(インターハイは)最後だし、出たかったです」

去年、兄の勇之介さんが茨城国体で3位入賞。その背中を追ってきた将太郎君にとってはインターハイがなくなった今、残る大会の開催を信じています。

北部農林 レスリング部・仲泊将太郎主将「大学は勉強するという考えだったので、もしかしたらレスリングをやらないかもしれないんですよ。本当に最後なので」

前を向いて再スタート切った選手がいる一方で、中止となったインターハイへ強い思いがあったからこそ、気持ちの整理がつかない選手もいます。

沖縄尚学 男子柔道部・糸数未来斗選手「まだ100%は…インターハイを忘れられてないですね」

沖縄尚学男子柔道部の糸数未来斗くん。去年のインターハイでは2年生ながらベスト8。最上級生となった今年は優勝を目指して夏に挑むはずでした。

沖縄尚学 男子柔道部・糸数未来斗選手「インターハイもなくなって、自分の中では3年間が無駄とは言えないんですけど…。頑張ってきた今までの気持ちがなくなったと言うことで…。言葉にできないです」

悔しさをにじませながら、今、必死に前を向こうとしています。

部活動再開も“消えた夏” 高校生アスリートの葛藤

一方、団体競技ではそれぞれの思いの中で悩む選手たちの姿が…

首里 なぎなた部・宮城昭奈主将「全国(インターハイ)がなくなったから、めっちゃ悔しいけど、県大会を開催してくれるのだったら最後まで頑張りたい」

インターハイ団体で全国2連覇中だった首里高なぎなた部。3連覇を目指した夏がなくなった今、3年生は受験への不安、最後まで仲間とやり遂げたい気持ち、そのどちらも交錯します。

首里 なぎなた部・宮城昭奈主将「演技のペアとか団体も(メンバーを)決めないといけないから、急げと言っている訳ではないけど、もうどちらかに絞らないといけないかなと思う」

首里 なぎなた部3年生「受験は絶対にあるものだから、そこに目標を置いた方が自分にとってはいいのかなと思って…」「なぎなたを選んでも勉強を選んでも後悔するというよりは、一つ決めたことは絶対に後悔しないように頑張りたいし。いまは正直答えが出せない…」

一人一人の率直な思いを聞き、尊重しながら、キャプテンの宮城昭奈さんは3年生の苦しい胸の内を代弁しました。

首里 なぎなた部・宮城昭奈主将「部活をやる人も引退して勉強の人も、それぞれ違うところで一生懸命頑張るということは今話し合った」

思いを伝えあった後の練習。久しぶりで息が合わず、苦笑いの場面も。けれどもなぎなたを手にした選手たちには笑顔がありました。

悩みながら、そして仲間を思いやりながら高校生たちの歩みが再び始まっています。

部活動再開も“消えた夏” 高校生アスリートの葛藤