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安倍総理がきのうきのう突然に打ち出した全国の小・中・高校と特別支援学校への臨時休校を要請を受け、県内の学校や家庭が混乱しています。県や那覇市は来月から臨時休校を決定しましたがその一方で、新に生まれた大きな課題がありました。

安倍総理大臣「ここ1、2週間が極めて重要な時期である、このため政府としては何よりも子供たちの健康安全を第一に考え、多くのこども達や教員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から全国全ての小学校・中学校・高等学校・特別支援学校について来週3月2日から春休みまで臨時休校を行うよう要請します」

きのう、政府による新型コロナウイルスの対策会議で発表されたのは感染拡大を防ぐ対策として、全国の小中学校と高校、特別支援学校に対し来月2日から春休みまで臨時休校を要請したのです。

寝耳に水の、国からの突然の要請に県は・・・

県教育庁・平敷昭人教育長「基本的には、国の要請に沿った形での対応に向けて動いていく形になるんじゃないかなと考えております」「タイミングがタイミングですので、非常に厳しいんですけども、学校でも… おそらく混乱すると思いますね」

政府の小中高校「休校要請」で生まれる課題

全国一斉の臨時休校・・・ 一夜あけたきょう街では様々な声が聞かれました。

女性「いま小学生の娘がいるので、ちょっと大変。仕事の方もどう休みをとっていいかということで困っている」

男性「2、3日猶予が欲しかったのではないか学校も」「(休校は)しようがないと思う反面もう少し時間をかけて欲しかった」

要請に対し、県内では那覇市がけさ、来月3日から13日までの間、市内全ての小中学校を臨時休校することを発表しました。

一方、県も午後に緊急の会議を開き・・・

「新型コロナウイルス感染症対策のため県立学校における臨時休業の期間等について原案の通り決定することにご異議ございませんでしょうか?」「なし」「この通り決定します」

県立高校や特別支援学校などあわせて85校に対し来月4日から15日にまで臨時休業の要請を通知するということです。

那覇市や県の休校日程については、今後の情勢に応じ、期間の短縮や延長などが調整される可能性があるとしています。また、県は部活動は原則禁止とする一方で県立高校60校の卒業式や高校入試については予定通り行うとしています。

一方、県内でいち早く対応した学校がありました。うるま市にある私立学校で、幼稚園から中学校までの一貫校「沖縄アミークス」では、きのうの要請を受け来月2日からの休校を決め、きょう今年度の授業を終了しました。

今回の決定について、学校は「本島の全域から生徒が通っている。子どもたちと教職員の安全第一を考慮し決めた。」ということです。

突然の休校。現場では新たな混乱も生まれています。

政府の小中高校「休校要請」で生まれる課題

沖縄県学童保育連絡協議会 事務局次長 伊波奈津美さん「休校要請と聞いたときは、まず動揺しました。かなり学校が休みになる。学童は?どうなるんだろう?ということがまず一番最初にありました」「現場の方は保護者のために受け入れたい気持ちはある。開所したいっていう思いはあるんですけどあくまでウイルスの感染予防のために学校は休校する。だけどその感染対策に保育所や学童保育は入っていない」

「(学童は)働く保護者のための就労支援でもありますので その支援をしていくうえで、なければならない場所になっている。それだけ社会にとって必要性のある事業であるということなので、可能な限り開所するっていうところは理解できなくはない。やはり危機管理を持った方策を打ち出していただくのが一番よかったのかなと感じます。」  

感染拡大を防ぎ、子どもたちの安全を守るとする今回の政府の要請・・・しかし、学童や保育園などが対象外になったことや休校中の保護者の仕事のケアなど、具体的な対策は示されないまま、現場へ負担が押し付けられた格好です。