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家畜伝染病のCSF、いわゆる「豚コレラ」の感染が確認されてからあすで1週間です。国はきょう、沖縄の固有種「アグー」を隔離する検討を始めました。

江藤農林水産大臣「(アグー豚は)戦後、沖縄県民の方々が努力されて復活されたという大切な大切な沖縄の固有種なので、しかるべき場所に隔離移転することを今、検討しています」

江藤農水大臣は、豚コレラの感染を防ぐため沖縄の固有種「アグー」の隔離について検討を始めたことを明らかにしました。

江藤農林水産大臣「隔離をするなら施設が必要でありますので、移動に関する費用、移動先の施設については国が全額を助成し、沖縄県に協力したいと考えています」

国は今後、隔離する場所の選定など県と意見交換しながら検討を進める方針です。

豚コレラの感染確認からあすで1週間。

県民「人間に害はないって聞いているので、あんまり気にしていないんですけど…(Q:豚肉は気にせず食べてますか?)あんまり気にしてないです」「(Q:買うのを控えたりというのは?)ないです。大丈夫。普段通り食べてます」「ちゃんと処分するっていっているので、そこは信じていますし、日本にいる限りは心配なくというとこが現状です」

豚コレラ「アグー隔離」を検討 豚肉の安全守る対策とは

豚コレラに感染した豚肉が市場に出回ることはないことから街の人は心配していないようですが…私たちが口にする豚肉はどのように対策されているのか?県の担当者に聞きました。

県保健医療部衛生薬務課食品乳肉班・平良勝也班長「搬入された家畜に関しては1頭ずつ細かく検査をしています。生体検査、解体前検査、解体後検査で3段階のチェックを受けますので、特に検査に関してはしっかりされていると思います」

豚コレラ「アグー隔離」を検討 豚肉の安全守る対策とは

県によると、農家から出荷され、と畜場に搬入された家畜は国の「と畜場法」に基づき、獣医師資格を持った県の職員(と畜検査員)によって3段階の検査を受けます。

平良さん「搬入された豚はまず生体検査を実施します。その後、合格したものに関して、解体をします。その時に解体検査をします。解体して枝肉や内臓が合格であれば合格の印鑑を押して市場に流通することになります」

各段階で、仮に異常が見つかった場合、県の食肉衛生検査所で精密検査をするため、感染した豚が市場に出回ることはないといいます。

平良さん「もう少し詳しい検査が必要な場合には持ち帰って精密検査といって、微生物的な検査や病理学的な検査、理化学検査という精密検査を行って、それで合格か判断して流通することになります」

また、今回豚コレラの感染が最初に確認された農場では、先月26日に最終出荷を行っていたことが県の聞き取りでわかっていますが、これらの豚も検査には合格していたということです。

平良さん「このウイルスは豚とイノシシに感染するウイルスで人には感染しないと言われています。万が一、あってはならないですが、仮に流通したとしても人に感染するということは絶対にないということです」

うるま市と沖縄市の農場で相次いで感染が確認された豚コレラ。6つの農場で7200頭近くの殺処分が進められていて、きょう中にすべての農場でブタを地中に埋める作業が終わる見込みです。

予断を許さない状況が依然として続くなか、県は引き続き、消毒の徹底など、感染拡大の防止に全力をあげています。

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