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12月5日、普天間基地の格納庫で泡消火剤が漏れ出す事故があったことがわかりました。米軍は、泡消火剤に有害性が指摘されているPFOSが含まれていたことを明らかにしています。

米軍から沖縄防衛局に入った連絡によりますと、5日午後、普天間基地の格納庫で消火システムが誤作動を起こし、泡消火剤が漏れ出したということです。軍は防衛局に対し、漏れ出した泡消火剤はほぼ全て、担当者によって除去された。基地の外に流れたとは、確認されていない。環境への影響はないと説明しています。

一方で、防衛局が確認したところ、米軍はこの泡消火剤に有害物質のPFOSが含まれていると認めました。しかし、回収方法や流出した量については公表してません。

先週末、沖縄でPFOSに汚染された水源を取材したばかりのジョンミッチェルさんは、度々起こる泡消火剤の漏洩事故について「問題は消火剤が水に漏れ出したかどうかということではない。PFOSは風に乗って基地の外に広がる。先週沖縄は雨でした。私が危険だと思っているのは(PFOSが)水に流れてしまったり、風に乗って外に運ばれたりしたかもしれないこと」だと指摘します。

こちらはミッチェルさんが入手した2018年5月に、嘉手納基地で起きた泡消火剤の漏洩事故の映像。この消火剤に有害物質が含まれていたかどうかは不明ですが、一度、漏洩事故が起きたらどうなるか、規模や影響が伺えます。

ジョン・ミッチェルさんは「沖縄の人たちは、透明性を確保するために団結すべきです。そして危険な化学物質から水を守るよう要求すべきです。アメリカ軍に対して水の正義を訴えるべきです」と話しました。

一方、この事故について県は金武町伊芸であった米軍の照明弾落下に対する抗議の場でも言及しました。謝花副知事は「PFOSについては、多くの県民が懸念を示している。そういった懸念を払拭するために、環境担当者の評価がどのような方法でやったのかも含め、アメリカ側に説明を求めて県民に公表してもらいたい」と話していました。

これに対し、沖縄防衛局の田中局長は「関係省庁と協力しながら、現地の確認ができるようアメリカ側と調整を行っている」と述べました。

普天間基地で泡消火剤漏れ出す