15-04-07-005

文部科学省は6日、2016年度から使用される中学校の教科書の検定結果を公表しました。日本史や公民の教科書では沖縄に関する記述はどうなったのでしょうか。

今回の教科書検定は、2014年、安倍政権の方針で検定基準が改正されて以降、初めての検定でした。琉球大学の山口准教授は今回の検定のポイントを「かなり細かく日本の領土領海について政府の主張を書かせるということが大きな、そういう方向で検定がされたということだろうと思います」と話します。

検定では、領土問題についての教科書の記述を重視し、地図の正確さにも意見がつけられました。山口准教授は、その結果、領土問題について政府の主張だけを学び、子どもたちの思考が狭いものになる恐れがあると指摘します。

また、沖縄戦に関する記述では、検定基準のあいまいさも指摘しました。例えば自由社の教科書では「日本軍と沖縄住民はよく戦った」という記述は、生徒に誤解を与えるとする検定意見がついて修正されたものの、別の教科書の「日本軍は沖縄県民とともに必死の防戦を展開し」という文言は修正なく合格しています。

山口准教授は「戦うことはだめで防戦はいいと」「恣意的な検定とまでは言えないと思うんですけども」「なんというんですかね、意見の付け方の難しさというか曖昧さといいますか、そこが出た側面もあるなと」と話しています。

一方、現役の教員や教員OBらが執筆し、沖縄戦の住民被害と日本軍との関係を詳しく記述した、新規参入の教科書も合格するなど、新しい動きもみられた今回の中学教科書検定。採択は、8月の予定です。