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物事を分かりやすく解説します、「そもつま」。きょうは一括交付金について、草柳さんです。

去年から始まった「沖縄振興一括交付金」制度。今年度は、総額1613億円が投じられました。

沖縄の実情に即して、沖縄の自立的発展を促進するための事業に対して交付されます。採用されると、原則として、事業費の8割を国が負担、地元の負担は2割です。

実は全国で沖縄だけに認められている交付金制度なんです。なぜ沖縄だけに認められているんでしょうか。まずは、担当する内閣府で聞いてきました。

内閣府・岡本誠司参事官「歴史的経緯、地理的経緯、社会的背景ですね、そういうものを含めて沖縄振興をしようというときにぜひこういう制度があれば沖縄振興はもっと図れるんだということで県から強い要望を頂いて。」

QABでは一括交付金についてアンケート調査を実施しました。今回、規模の大きな「県」は除いて、より地域に密着した市町村を対象にしました。全41市町村中、37の市町村から回答を頂きました。

まず第1問、「一括交付金は沖縄振興に役立つと思いますか」実に35の市町村が「役立つ」と回答しています。

これだけの金額が投じられるわけですから当然と言えば当然でしょう。では、実際にどのように使われているのか、いくつか実例を見てみましょう。

こちらは中城村です。体育館や競技場に隣接するこの土地に建設を予定しているのが、「護佐丸歴史資料図書館」です。

中城村の歴史や文化を学ぶ場所として、そして災害時には防災タワーとして機能する施設で、3年後にオープンする予定です。

こちらは、南風原町。出迎えてくれたのは、やはり一括交付金を活用して誕生したご当地キャラ、「はえるん」です。南風原町が特に力を入れたのが、これまでありそうでなかった沖縄食材の食品成分表です。

管理栄養士・具志堅志保さん「その成分表の中に、沖縄が親しみ、よく日常的に食べている食材が分析されていなかったというところで」

やぎ汁や沖縄風てんぷらなどの成分を分析し、健康管理に役立ててもらおうと、県内全市町村や病院に配布しました。

そして、1億3000万円あまりをかけた防災行政無線も本格的な台風シーズンを前に、今月には完成する予定です。

沖縄県町村会長・城間町長「こういう形で変えていけば、よりまた町民からも喜ばれるという、職員の発想そのもの。一括交付金というのは、私は沖縄県、市町村においても

大きな波及効果をもたらしたものだと」

この他にも、このような事業を各自治体が行っています。全部でおよそ1500事業、生活の様々な分野に及んでいます。

つづいて第2問、「使い勝手」は良いと感じますか。自由度が高い、使い勝手が良いという触れ込みで始まった制度ですが、回答は、良いと感じる16、どちらともいえない17、感じない4。

使い勝手が良いと回答したのは半分以下、なんとも微妙な結果になりました。主な理由がこちらです。

  • 事業費の2割は各自治体が負担しなければならない
  • 原則、年度をまたいで事業を行うことが出来ない
  • 事務量が増えるのに、人件費には使えない
  • このように、制度が始まって2年目、現場の市町村からは様々な課題も浮かびあがってきました。来年度以降に向けて、この制度どうなっていくんでしょうか。

    内閣府・岡本誠司参事官「すごくチャンスなので、このチャンスを生かすぞということで

    動かれるところと、そうでないところで差が出てきちゃうかもしれないですね、もしかしたら。知恵の出し合いみたいな形になっていくとですね、さらに沖縄県の全体の発展に役立つんではないかなと」

    沖縄振興のためになる事業であれば8割の補助が出る。それだけに、いかに知恵を出すか、そしていかに沖縄振興に結び付ける企画を出せるか、まさにアイデア勝負ですから、各自治体の手腕が問われることになります。