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さて、今月22日に夏の甲子園切符をかけ開幕する高校野球沖縄大会を前に、きょうから開幕までの3週間、15校の強豪校や注目校を紹介する「めざせ甲子園」がスタートします

今年はどんなチームが大会を盛り上げるんでしょうか。初日を飾るのは中部商業。優勝をうかがう実力校ですが、あるピンチを迎えていました。

県立中部商業高校、2002年と2004年に夏の甲子園に出場。今年1月の野球部対抗競技力大会では総合3位と、大会身体能力を見せつけ、迎えた治夫県大会ではベスト8。夏の実力校に名前があがるチームだ。

宮城隼人監督「ここしかないと思ってほしい。これで負けたら終わりだとい気持ちで勝負。はいいこう!オッシャー!」

この日の練習テーマは「真剣勝負」

亀川盛斗主将「練習でやっていることしか試合ではできないと思うので、練習でどれだけ一球に対して集中できるかだと思っています」

開幕までの時間を無駄にはできない。練習のための練習で終われば、その先の勝利はない。真剣勝負をテーマにする理由だ。

ところが、チームには大きな問題が発生していた。

宮里祐人投手「悔しいというか、置いていかれているという感じがありました」

新チームのエース宮里祐人が、春の大会後、肩を痛め練習できない状況が続いていたのだ。

宮里祐人投手「今までずっと背番号1を背負ってきた。正直、ケガをしてチームにも迷惑をかけているので、夏は絶対自分がチームのためになれるように」

エースのケガ。しかし、この逆境がチームに力を与えていた。

津波古励也投手「祐人が帰ってくるまで、自分達で頑張ろうという話はしています」

仲井間雄也投手「マウンドを守るのは自分か励也なので、必死で頑張っていきたい」

控えの二人の投手、津波古励也と仲井間雄也。エースのケガを機に、自分がやらなければと思う意識が調子を上向かせている。

エースの復活を待つ中部商業、その気になる戦力を紹介!宮城隼人監督の総合評価はご覧の通り。投手力では、エース不在ながら4と高い評価!

背番号10番の左腕・仲井間は130キロ前半のストレートとカーブ、フォークなど縦系の変化球が冴える。

さらに競技力大会2年連続で遠投1位に輝く、強肩の津波古励也はチーム最速右腕。スライダー、カーブ、フォークなど、多彩な変化球も持ち味だ

破壊力十分の打撃力では、1番の備瀬稜也に、クリーンナップは3番、俊足強打の知念翔大、4番はキャプテンでホームランバッターの亀川盛斗、5番は上原大地、他にも上位から下位まで好打者がそろう。

備瀬稜也遊撃手「絶対甲子園に行けると思って、それを望んできました」

中部商業、守備の要・ショートで1番バッターの備瀬稜也君。久米島から甲子園の夢を求めてやってきた選手だ。

1年生の頃は慣れない一人暮らしで体調を崩したり、学校生活にうまくなじめない時期もあった。しかし、3年になり、最後の夏を強く意識して変化があった。

備瀬稜也遊撃手「1・2年生の頃は親には何とも思っていなかったけど、やっぱり3年になって、チームを引っ張る側になったら、親にも感謝して取り組んでいます」

親や周囲への感謝という言葉が、実感を伴ってくるようになった。

備瀬稜也遊撃手「この夏は絶対に甲子園に行って、親にも親孝行して、それが一番の親孝行になると思うのでしっかり連れていきたいです」

この日、備瀬君のアパートに、久米島からお母さんが来ていた。

備瀬君の母・真弓さん「きょうは何を作ってあげようかとか、好きなものにしてあげようとか。やっぱり離れているので」

月に1,2度、息子の状況を見に来る。母の手料理が嬉しい。

備瀬君の母「熱い夏にしてほしいです。やっぱり甲子園行きたいなって」

支えてくれる家族や仲間のために、中部商業ナインがこの夏、甲子園の夢へ挑む!

宮里祐人投手「夏こそ絶対テッペンとって、この仲間で甲子園にいきたいです」

仲井間雄也投手「甲子園で中部商業の先輩達が成し遂げられなかった1回戦突破というのを目標にしています」

亀川盛人主将「最後の夏なので、完全燃焼して終わりたいです。沖縄で1位を勝ち取って、全国で勝てるチームになっていきたいです」

「甲子園!いつ行くの!」
「今でしょう~~!」

めざせ甲子園! 実力校の試練~中部商業~