※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

喫茶店、と一口に言っても、マンガ喫茶やジャズ喫茶など様々なものがありますが、視聴者の皆さんは「出会い喫茶」という言葉をご存知でしょうか。去年、この出会い喫茶で知り合った男と女子生徒の間で、買春事件が発生。県は2月議会で条例を改正し、出会い喫茶の営業を規制する方針です。いったい出会い喫茶とはどんなものなのか。取材しました。

記者「今おいくつですか?」少女「17歳です」記者「あのお店に行ったのは何回ぐらい?」少女「15回くらいですね」那覇市の出会い喫茶でたびたび遊んでいるという少女。県立高校の2年生です。少女「下校中に国際通りでポケットティッシュ配ってて、女性無料ってことで、無料だったら読みたい本とかもあるかもしれないし、ちょっと顔出してみよっか、てことから始まりましたね」

10-02-05repo001.jpg

受け取ったポケットティッシュには、「女性無料のマンガ喫茶」の謳い文句。そのうえ、新規の女性客には現金1000円をプレゼントという言葉が。少女は、友達と一緒に通うようになりました。一方、男性向けのチラシには、たくさんの女性の写真とともに、「マジックミラー」の文字が踊ります。

記者「(マジックミラー越しに、)男の人に見られるということに抵抗感とかありますか?」少女「最初はあったんですけど、鏡なんで自分たちが映ってるぐらいの錯覚にしか陥りませんし、本とか見たら別に周りは気になりませんから」

店のシステムはこうです。店内は、男性専用通路と女性専用部屋に分かれています。女性の部屋からは男性が見えないよう、マジックミラーで囲われ、女性は無料でマンガを読んだり、お菓子などを飲食できます。一方男性客からは、室内の女性の様子が間近に見られます。男性客が気に入った女性を指名すると、男女は会話が出来る別室に移動。そこで男女が合意すれば、一緒に店の外へ出る、というわけです。男性は、指名や外出の都度、店に手数料を払わなければなりません。

男性客の声「まじすか?うわ〜あの子やん、かわいくない?」

10-02-05repo002.jpg

マンガ喫茶の看板を掲げてはいるものの、店内は、男性はマンガなどは読めず、飲み物は自動販売機で購入します。喫茶店というイメージとはほど遠いものです。

記者「いかにも体目的という人はいましたか?」少女「あ〜、いました。」少女「ホテル行って、…じゃ、みたいな感じでしたね。」記者「じゃあホテルに行ったのは1回だけ?」少女「2回ですね」

この店を巡っては、県内に住む51歳の男が、店内にいた女子高校生を外に連れ出し、金を渡してみだらな行為をしたとして逮捕され、罰金刑を下されました。警察は先月、買春を仲立ちした疑いで、この店を家宅捜索し、現在も捜査を続けています。

一方、QABの取材に対し店側は、「警察に疑われているような、児童買春の周旋は行っておりません」とコメントしています。県によると、こうした出会い喫茶は、首都圏や関西など、都市部を中心に全国に散在しています。

県警「昨年末に県で調査したところ、今15都道府県にこういった営業がありまして」「9都府県で条例が制定されています」

10-02-05repo003.jpg

県内で確認されているのは那覇市の1店舗のみですが、沖縄県では2月議会で青少年保護育成条例を改定、5月に施行する方針です。店では、接客や料理の提供がないため、風俗店と違い規制する法律がなく、条例での規制が必要と判断したのです。条例では、出会い喫茶への18歳未満の立ち入りが禁じられ、法令違反が確認された店に対しては、県が営業停止を命じることも可能になります。

県警「テレホンクラブやインターネットの出会い系サイトとは、直接顔が会うか会わないかだけの違いであってですね、」「最終的には、性犯罪に巻き込まれるとかですね」

県によると、出会い喫茶は、援助交際を求める男女のほか、風俗店業者のスカウトも出入りしているとの指摘もあります。青少年保護のためには、法令による一定の歯止めが必要です。

記者「明日以降とかでも、行こうと思います?」少女「読みかけのマンガとかけっこうあるんで、読み終わってからだったら徐々に行かなくなると思いますけどね」

出会い系サイトとは、直接顔を合わせるかどうかだけの違いという指摘でしたが、純粋にマンガ喫茶だと思って間違って入店した子が、援助交際を持ちかけられた例もあるということです。まったくその気がなくても被害に遭うリスクはむしろ高いかもしれません。以上Qリポートでした。