※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
09-11-27-repo001.jpg

きょうの学校ウォーカーの舞台は、食育の指定校になっている読谷村の古堅小学校。食育に力を入れ2年が経ちますが、体の健康だけでなく、学力アップにもつながるのではと研究が進んでいます。

新里 真里子 先生「給食おいしいですか?はい、また来ましたよ!」

給食時間各教室を回っているのは、新里真里子先生。給食を通して子供たちに噛む事の大切さやマナーなどについて指導しています。

新里 真里子 先生「これを動かします。上だけが動きます。出来た人?あっ上手ですね〜。」

新里真里子先生は、栄養教諭。栄養教諭とは、学校の職員として給食の管理を行う傍ら教員免許を持ち児童生徒の食育を指導する専門家で、文科省が2年前に新設した制度です。県内には、まだ14人しかおらず食育を実践する指定校の古堅小学校には、去年から配置されました。この日は、5年生の授業。

新里 真里子 先生「体が疲れているとか肩がこる頭が痛いという人の血液あまりお味噌が体の中に入っていないかもしれない」

09-11-27-repo002.jpg

本物の味を知っていますか?と題されたこの授業では読谷村で無添加の味噌を作っている人を招いて手間隙かけて出来るお味噌を紹介。地域の協力を得ながら味噌汁のパワーを子供たちに伝えていきます。

新里 真里子 先生「記憶力をよくするというのもお味噌の中には、入っているそうです。」

こうした授業をすることで食べる事へ関心を持つことと体内での主な働きが分かり食事をバランスよく摂ることにつながります。

09-11-27-repo003.jpg

女子生徒「味噌汁を食べたりすると健康になるし記憶力も良くなると聞いたのでこれからは、朝には味噌汁を出してもらえるように頼んでみて毎日味噌汁を食べたいです。」男子生徒「味噌汁飲んで感想苦い薬のんで健康になるよりもおいしい味噌汁を飲んで健康になったほうがいい。」

この学校で行った生活習慣についてのアンケートでは、朝ごはんを食べているかとの質問に食育を取り組む以前、84%だったものが年々増え続け今年は93%まであがりました。全国学力テストの調査・研究を行っている琉球大学の西本准教授は、古堅小学校が取り組む食育と学力の関連性についてこう指摘します。

西本准教授「食べている子と食べていない子の100点満点のテストの差は20点ぐらいあるというのは毎年出ています。」

09-11-27-repo004.jpg

西本准教授の調査によりますと全国学力テスト1位の秋田県が朝食の摂取率91.2%に対して沖縄県は、85.8%と朝食の摂取率と学力の面でも影響を与えることを指摘。

西本准教授「ただ朝食さえたべていればすべて大丈夫ではなくてやはり朝食をたべることによって生活リズム全体が整っていくというほうがむしろ重要ですから。」

朝食の摂取率を今年93%まで上げている古堅小学校の取り組みを評価しました。また、この小学校では校長自ら全校児童と給食をとり家庭での出来事や友達の話しを聞いたりすることも特徴です。食事時間も通常より充分ながく設定。その結果、給食が残る量も減りました。

校長「一番コミュニケーションとりたいし、楽しいです。これがいろんなことをおしゃべりしてくれますから。」

早寝早起き朝ごはん、生活のリズムを整えることに注目した古堅小学校すこしずづ効果は、現れているようです。

09-11-27-repo005.jpg

校長「基本的な生活習慣をちゃんとすれば当然本よむ勉強する宿題するそういう時間が出来てくると思うんですね、元となるものを変えていくのが食育だと思います。」

新里 真里子 先生「基本は、何かというとしつけですよね。感謝の気持ちで頂きます。ご馳走様を言える子供を育てて欲しい。」

毎朝味噌汁が飲みたいなと子供に言われたら両親んも朝食を意識するようになるでしょうし、今のお母さんたちの世代は朝食抜きに慣れている人も多いので学校から刺激があると生活サイクルを見直すチャンスになるかもしれませんね。

家庭の問題だと決め付けず学校や地域のお年寄りなどみんなの力を借りて食育を進めたいですね。古堅小学校では、図書館での利用率が目に見えて変わってきたと食育の成果を喜んでいました。