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来年のセンバツ甲子園、出場のための重要な選考対象となる九州高校野球が、今週末土曜日宮崎県で開幕します。

ベスト4以上に入ればセンバツが見えてくると言われる大会。沖縄からは興南と嘉手納が県代表して出場します。その熱戦の模様は密着リポートで来週のこの時間にお伝えしますが、きょうは代表2校の気になる実力を分析します。

今年の九州大会の切符を手にしたのは、3季連続出場の興南と春夏通じ、初の九州大会出場を掴み取った嘉手納の2校でした。両チームはセンバツ出場をかけ、初戦に挑みますが組合せの結果はご覧の通り。

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興南は、大会初日、福岡大会準優勝校の東海大学付属第五高等学校と対戦。東海大五にはMAX145キロを誇る右腕、寺岡投手がいてその攻略が見所です。

一方、嘉手納は大会二日目に宮崎県大会優勝校の日南学園と対戦します。日南学園には、MAX142キロの大型右腕中崎投手がいるなど、投手王国健在のチーム。嘉手納は初戦でこの強敵に勝てば、ベスト4への視野も大きく開けてきます。

きのう、その興南と嘉手納が宮崎に出発する前の最後の練習試合を行いました。互いに守備や、攻撃でのテーマを持って臨んだ練習試合。結果は興南が8対3で勝ちましたが、嘉手納は守備での課題を見つけ、興南は投打の仕上がりを確認出来たようです。

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では、気になる両チームの戦力分析をまず、興南は何と言ってもエース島袋洋奨の存在が圧倒的。MAX145キロのストレートに加え、スライダーなど、多彩な変化球で打者を翻弄。県大会4試合の登板で奪った三振は34個。与えた四死球はわずかに二つ、失点0という完璧なピッチングでミニトルネードはさらに高みを求めて進化を続けています。

この他、同じく2年生左腕、砂川大樹や1年生で宮古島出身の逸材、川満昂弥など層の厚い投手陣にも注目です。さらに今年九州大会で興南を、優勝候補とまで他のチームに言わしめているのは、生まれ変わった興南打線です。興南の県大会の通算チーム打率は、何と4割3分4厘。6試合のうちの3試合で打率が5割を超える破壊力を見せ付けました。

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ご覧の予想打順で見ても、今年の興南打線は、上位から下位まで、まさにどこからでも得点が奪える圧倒的な力を持っていて今年以上に甲子園への期待が大きく膨らみます。

続いて、嘉手納の戦力をチェック!チームの県大会5試合の通算打率は3割5分5厘と嘉手納もチャンスに強い打撃陣がそろっています。中でも県大会、個人通算打率ナンバーワンの6番バッター与那覇隆久は通算打率5割3分8厘と抜きん出ています

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さらに、与那覇に続く、下位打線が打率の上位ベスト3に入るなど、下位からでも得点が奪える打線には力強さがあります。そして、チームの大黒柱はエース池原有。MAXは135キロ台ながらも、スライダーなど変化球で緩急をつけ、打たせて取るピッチングが持ち味。

バッテリーを組む、キャッチャーでキャプテンの真謝博哉とは、小学校時代からのコンビで、中学では全国大会優勝。憧れの甲子園まであと一歩と、迫っています。

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興南、嘉手納両チームともに、九州大会で上位をうかがえる実力を備えているだけに、今年の宮崎は、沖縄台風上陸の予感です。興南、嘉手納の2校は、今度の水曜日に宮崎に向け出発。24日の開幕に備えます。