※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

経営難を理由に140人あまりの従業員を解雇する瀬底ビーチリゾートについて、沖縄労働局は29日、県や地元本部町と会議を開き、再雇用などの対策を話し合いました。

「瀬底ビーチリゾート」は、親会社の「都市デザインシステム」が8月に民事再生法の手続きを行ったため経営状態が悪化。9月30日付けで従業員140人あまりの解雇を言い渡しています。

29日の緊急雇用対策推進本部の会議には、沖縄労働局、県、地元本部町の担当者らおよそ20人が参加し、具体的な支援策を協議しました。

その結果、解雇される従業員に対して労働局が意向調査を行うほか、ホテル組合と連携して就職面接会を実施することを確認しました。また、2009年春の就職内定者については県外からの内定者が多いため、県外の各労働局にも対応を依頼したということです。

その問題となっている瀬底ビーチリゾートですが、明日の解雇を前に、今、現場や従業員はどうなっているのでしょうか?実近記者です。

実近記者「問題のホテルがこちらです。非常に大きな建物です。工事もかなり進んでいます」

瀬底ビーチリゾートは全客室360室が全て100平方メートル以上の高級リゾートホテル。来年春の開業を目指し、建物の骨格はほぼ出来上がっています。しかし工事は止められていて、一足先にビーチで営業を始めていたマリンサービスも明日の従業員解雇を前にひっそりとしています。近くには従業員の寮まで作られています。

従業員「やっぱりショックでした。一度、東京に戻って仕事し、再建のめどたてば戻りたい」

地元の人「中途半端に作っているのでなくすか、営業するかしてほしい」「できるなら取り壊してほしい。放置されたら商売あがったり」

渦中の中川社長はきょう、本部町議会で経緯を説明。

中川社長「このホテルを所有してみたいと言っている会社は何社かございますので、まだ可能性はある」

現在、経営破たんした親会社に代わる新たな出資企業との交渉を進めていて、あくまでも事業を再開したいとの方針を伝えました。

町長「このプロジェクトは本部の活性化の中核なので、事業再開を一日でも早くお願いしたい」

中川社長「本当にお詫びだけです。本当に申し訳ございません。再開すれば一緒に働けるよう願っているが、現在ではお詫びの気持ちだけ」

小さな島で初めての巨大な建築物に、新たな譲渡先は見つかるのか、今後の交渉の行方が注目されます。