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防衛庁のトップの沖縄訪問は米軍再編の合意後初めて。稲嶺知事のこれまでの対応にやや変化がありました。防衛庁の額賀長官がきょう稲嶺知事と会談し、普天間基地の新たな移設計画について話し合う協議機関への参加を求めました。稲嶺知事は『環境が整えば参加する』と、前向きな姿勢を示しましたが、県の要望とは依然、かけ離れています。

稲嶺知事と会談した額賀防衛庁長官は、国が設置する協議機関で暫定へリポートについても議論してもいいと伝え、県の参加を求めました。これに対し稲嶺知事は参加に前向きな姿勢を示しました。

稲嶺知事「政府案のみを協議する協議機関には参加はしないということを言ってたわけですから協議できる環境というのができたと、整ったと見られればですねそれは当然参加するということになりますね」

しかし額賀長官は県に譲歩したわけではありません。

Q.V字型滑走路を持つ政府案については?

額賀福志郎防衛庁長官「それは原則変えることはありません」

さらに暫定へリポートについても

(Q.例えばV字型滑走路を造る過程で暫定へリポートをキャンプシュワブ陸上に造るという可能性はある?)

額賀福志郎防衛庁長官「いや、そういうふうに私はいっておりません。暫定へリポートという提案があったということはわかっているけれども、それが普天間飛行場の全面返還にプラスしていくのかというとそれは問題があると思っております。」

額賀長官の任期は自民党総裁選のある9月と見られ、一方、稲嶺知事は11月まで。双方ともに対立したままでは後継者には引き継げないという思惑が全面に出ていたという印象です。しかし大事な点は暫定へリポート案を話し合いのテーブルに載せる事ではなくそれを実現させる事です。県にはそのための努力が必要だといえます。

額賀長官はこのあと夕方には名護市の島袋市長と懇談したほか、夜には移設先に最も近い名護市辺野古、久志、豊原地区の住民と直接意見を交わす予定です。