糸満市を中心とした本島南部のキク農家で、電線が盗まれる被害が相次いでいます。その悪質な犯行実態と生産者の切実な声を取材しました。
被害にあった農家 糸洲花卉生産組合 玉城裕弥さん「もう資材高騰だったり人件費が上がっていく中で、それでも農業で頑張ろうと思っている中、こういった電気泥棒だったり、被害に遭ってショックな気持ちでいっぱいです」
糸満市で菊の栽培をする玉城さん。2025年11月から2026年6月にかけて2度も電線が盗まれる被害を受けました。先月盗まれたのは約80メートルもの電線で、被害額は100万円を超えるといいます。
電照菊を営むにあたって、生命線となる電線が盗まれたことで、今後の出荷計画にも大幅な遅れが出ていると話します。
糸洲花卉生産組合 玉城裕弥さん「ただ電気線だけの被害だけじゃなくて、収入だったり、いろいろ全部1年間のスケジュールが変わってくるので、そういった中では厳しいです」
県花卉園芸農業協同組合によりますと、菊の栽培の閑散期にあたる5月以降で既に5件も被害が確認されているとのことです。
なぜ電線がターゲットになるのか。組合の担当者は、電線の銅などの金属が値上がりしていることが、窃盗の被害につながっているのではと指摘します。
県花卉園芸農業協同組合 玉城佳祐さん「話を伺っているとだいたい1キロ1500円から場合によっては2000円以下、価格が上昇しているって話を伺っているので、花卉産業も狙われているのかなと思います」
ここ数年、資材となる金属の値上がりを受け、県内では、金属類の窃盗被害が増加傾向にあり、2025年は83件もの被害が。2026年に入ってからは既に23件もの被害が確認され、そのうち8件が電線などの被害となっています。
こうした状況をふまえ、玉城さんのように被害にあい、農家を離れるケースもあると話します。
糸洲花卉生産組合 玉城裕弥さん「こういう盗難だったりが多くて、ちょっとやる気も出ないと、こんな形でどんどん辞めていく人もいっぱいです」
県花卉園芸農業協同組合 玉城佳祐さん「いま花卉産業、ちょっと資材高騰だったりで厳しい経営続いていますので、離農してしまうんじゃないかと私自身心配しています」
電線の盗難が相次いでいるなか、糸満市では今後、組合やJAおきなわ、警察などと対策会議を開き、再発防止に向け取り組むとしています。
県花卉園芸農業協同組合 玉城佳祐さん「どうにか防犯対策を取り組んでいきますので、生産者の方も、ここはひと踏ん張りかなと思っていますので、一緒に頑張っていこうということを声かけていきたい」
現在警察が、窃盗事件として捜査を進めています。
