まずは野球の話題からです。オフシーズンでも暖かい沖縄を舞台に、選手たちのスキルアップや、プロ球団との契約を目指す選手たちのアピールの場として開催されているジャパンウィンターリーグが今年も始まりました。参加者の中には強い思いを持って臨む県勢選手の姿もあります。
沖縄で4年目の開催となるジャパンウィンターリーグ。今年は16カ国から合わせて123人の選手が参加。コザしんきんスタジアムと嘉手納野球場の2会場でおよそ1カ月間、実戦を中心に汗を流します。
NPB・日本プロ野球からは過去最多となる6球団が選手を派遣していて、西武の育成選手、ラマルがレフトへホームラン。巨人の育成選手、平山功太もセンターバックスクリーンへ特大の一発で存在感を放ちます。
中でも注目されたのが、今年1軍で6勝を挙げた巨人の赤星優志(ゆうじ)。肩のコンディション不良でシーズン終盤は戦線を離脱。リハビリを経て、投げられる姿を見せて今年を終えたいと参加を決めました。
巨人 赤星優志選手「すごく暖かいですし、この時期にまだまだ試合ができるということで、すごくいい環境だと思います」
プロの1軍選手も参加するなど、年々規模も大きくなっているジャパンウィンターリーグですが、立ち上げ時から変わらないテーマが「陽の目を見ない場所に光を」
これまで、チャンスや実践機会に恵まれなかった選手たちに真剣勝負の場を提供しようと始まったこのリーグ。沖縄尚学出身で、大学卒業後独立リーグや社会人チームでプレーしてきた渡嘉敷玲央選手も、さらに上のカテゴリーでプレーしたいと強い思いを持って参加しています。
渡嘉敷玲央選手「自分自身は25歳までは上を目指せるところまで目指すと決めているので、今24歳なんですけど、残りあっても来年までという気持ちで全身全霊で頑張りたい」
沖縄でプレーするのは高校以来6年ぶり、その沖縄尚学では、宮城大弥投手を擁する興南との決勝で延長13回に及ぶ激闘を演じ、甲子園出場を決めましたが渡嘉敷選手はベンチに入ることは叶いませんでした。
渡嘉敷玲央選手「自分たち沖縄尚学の決勝をスタンドで見ていたんですけど、応援しながらグラウンドに立てない悔しさもあって、野球は好きなんですけど野球が嫌いになるくらい悔しい思いを高校卒業後もずっとしてきていて、それが25歳まではと決めてやってきているので」
渡嘉敷選手はプロへの夢を持ち、野球への思いを諦めずにプレーを続けてきました。リーグ戦初の実戦となったきのうの試合ではヒットこそ出ませんでしたが盗塁を決めると、続く打者のヒットで一気にホームへ、まずは走力で見せました。
来月18日までの1カ月間、地元沖縄でさらなる活躍を披露し、アピールすることを誓っています。
ジャパンウィンターリーグでは、去年は26人の選手が新たな契約を勝ち取っています。
渡嘉敷選手は現在は宮城県に拠点を置くチームで、平日は仕事をして、週末に野球をする生活を続けています。その野球への強い思いがジャパンウィンターリーグを通じて、新たな道を切り開くことを期待しています。
