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琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄さんです。

湊 和雄さん「宜しくお願いします」

今回のテーマは「マダラチョウの活動と気候変動」です。

湊 和雄さん「ほとんどのチョウは地球温暖化の影響で、かつての活動時期からズレてきています。以前は春と秋の他、特に梅雨明け直後に発生のピークがありました。しかし、地球温暖化と言われるようになってから徐々に遅くなり、現在では今頃がピークです。また、よく見られる種類にも変化が生じています。マダラチョウの仲間を例に見てみましょう」

どんな映像なんでしょうか、VTRご覧ください!

リュウキュウの自然 マダラチョウの活動と気候変動

湊 和雄さん「ススキの花穂も秋の陽射しに浮かび上がります。サキシマフヨウの花も秋を彩る野生植物です。今年は春からチョウの姿が少なく心配しました。特にマダラチョウの仲間が少ないのが気になりました。日本最大のチョウ、オオゴマダラも例外ではありませんでした」

湊 和雄さん「大きな翅でゆったりと舞いながら花の蜜を吸う姿は優雅に見えますが、そこには危険も潜んでいます。オキナワアズチグモが待ち構えていました。自分よりも遥かに大きな昆虫も獲物にしますが、このときは失敗に終わりました」

リュウキュウの自然 マダラチョウの活動と気候変動

湊 和雄さん「通常は白と黒の翅の色ですが、逆光では思い掛けない色彩に輝くこともあります。この数年、マダラチョウの仲間に限らず沖縄本島で最も多く見られるチョウはこのツマムラサキマダラ(雄)。この紫色は構造色と言って色素による発色ではなく、光の複雑な反射で生じるもので、光線状態によって変化します」

湊 和雄さん「そして、やはりこの数年急に数が増えてきたのがマルバネルリマダラ。昨年の今頃はツマムラサキマダラと混ざって、二番目に多い印象でした。今年はツマムラサキマダラよりも多く感じることもありました。この瑠璃色も構造色です」

リュウキュウの自然 マダラチョウの活動と気候変動

湊 和雄さん「かつて最も多いマダラチョウは、このリュウキュウアサギマダラでした。昨年はとても少なく心配しましたが、今年は復活傾向を感じます」

湊 和雄さん「そして、渡り鳥のように季節によって長距離移動をするアサギマダラ。5月から10月は温帯の本土で過ごし、秋に沖縄に戻ってきます。例年10月中旬に沖縄に戻ってきますが今年は遅く、心配しましたが数はかなり多いようです」

湊 和雄さん「タイワンヒヨドリバナ(モドキ)の花に群れるマダラチョウたち、ここではアサギマダラが最も多く集まっていました」

リュウキュウの自然 マダラチョウの活動と気候変動

湊 和雄さん「何故こうなったかの仮説、夏が暑すぎるから秋にズレた可能性・亜熱帯沖縄は元々8月は暑すぎて『夏枯れ』という昆虫の少ない状態になりますから温帯と違うのです」

湊さん今回も貴重な映像ありがとうございました。

さて前回に続き、湊さんから来年のカレンダーをいただきました!こちらは壁掛けタイプで、やんばるの色々な生きものたちの生き生きとしたようすが写されています。

しかも今回はどーんと!30名さまにプレゼントします!応募はきょうの番組終了後から来週28日まで、QABのウェブサイトからお願いします。湊さん有難うございます!以上、リュウキュウの自然でした。

リュウキュウの自然より「世界自然遺産 やんばる 2026カレンダー」(壁掛けタイプ)を30名様にプレゼント!! 締め切り:11月28日(金)

リュウキュウの自然 マダラチョウの活動と気候変動