著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

台湾有事を念頭にした自衛隊とアメリカ軍の机上演習で、自衛隊制服組トップの吉田統合幕僚長がアメリカ側に核兵器による中国への脅しを要求していたことがわかりました。

共同通信によりますと、2024年2月に実施した、コンピューターを使うシミュレーション「キーンエッジ」と呼ばれる机上演習の際、シナリオに初めて「核の脅し」を組み込んだということです。

その演習では、台湾有事の初期段階で南西諸島やフィリピンなどにアメリカ軍が展開する形で進行。最終盤に中国側が日米に核使用をほのめかす発言し、当初、アメリカ側が慎重姿勢を示していたものの、自衛隊制服組トップの吉田統合幕僚長がアメリカ側に核の脅しで対抗するよう求め、アメリカ側も合意したということです。

中谷防衛大臣は、7月29日の会見で「報じられた当該演習における日米間の議論については事実無根であります」と述べ、報道を否定しました。

また、共同通信によりますと、防衛省は長距離ミサイルの「12式地対艦誘導弾能力向上型」について、2026年3月までに熊本県の駐屯地に配備する方向で最終調整しているということです。長距離ミサイルは、将来的にうるま市の勝連分屯地への配備を見据えているとしています。

中谷大臣は、7月29日の会見で長距離ミサイルの配備先について「決まっていない」と述べるにとどめました。