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13日投開票の知事選挙に向けて、様々な政策課題を取り上げる「争点を歩く」です。きょうは”防災”をテーマにお伝えします。

台風や地震だけでなく、近年は線状降水帯による局地的な大雨被害も相次いでいます。いざ自分の身を守るための「避難」はどうあるべきなのか。行政の取り組みや専門家の視点を交えて考えます。

毎年のように全国各地で猛威を振るう自然災害。深刻さを増す災害の中で、常に突き付けられるのが「避難」の難しさです。逃げ遅れや避難しなかったことで、命を落とすケースは後を絶ちません。

【各候補者回答も紹介】争点を歩く(5) 津波避難と島嶼リスク 命を守る政策は

では、ここ沖縄はどうでしょうか。事前に進路予測が可能な台風には慣れている一方、突発的な災害への備えや避難行動には、依然として課題が残されています。

記憶に新しいのが、2年前に発生した台湾付近を震源とする地震に伴う津波警報。一斉に高台を目指したことで、各地で「避難による渋滞」が発生しました。

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こちらは2年前の津波警報を受けて、浦添市が実施した市民アンケート結果です。もともと高台にいた人なども含め、「避難行動をとった」と答えた人は31% そして、そのおよそ半数が、「車」を利用していました。

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あれから2年、県民の避難に対する意識はどう変化したのでしょうか。沿岸部を抱える糸満市で話を聞きました。

街録30代女性(糸満市)「大体車でみんな、私も家族もみんな車で行くようにするという話はしていました」「(子供たちと)一緒に車の方が安心して逃げられると思います」

街録70代男性(糸満市)「うちも子供5人いて、孫も11人いて、常にそういう話(どこに逃げるか)はしていますね」「車ある人は車で(逃げる)でも渋滞は間違いなくするだろうけど」

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「家族がいるから」「車の方が安心だから」。市民の実情を理解しつつも、行政側は強い危機感を募らせています。

糸満市防災課 宮城さん「津波避難の原則に関しては”徒歩避難”が原則」「すべてが全て、必ずこの徒歩避難というところで縛ってしまうと、どうしても守ることができない命があるので、やはり健常者に関しては徒歩避難を徹底していただくことで要配慮者の命を救うことにつながる」

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徒歩避難が原則とされる一方で、高齢者や障害のある人、乳幼児のいる世帯など車を使わなければ避難が困難な人もいます。車が必要な人を地域でどう支えるか、個別計画が問われる一方、市は近くの頑丈な建物へ逃げる「垂直避難」も呼びかけています。

糸満市防災課 宮城さん「時間的に猶予がない津波がそこまで来ている、そういった状況におかれましては少しでも生存の確率可能性を高めるために、最上階、上階への避難というところ推奨しています」

しかし、避難ビルの運用には「時間の壁」という課題もあります。

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糸満市防災課 宮城さん「例えば土日であれば、学校の避難施設に避難をするのではなくて、別の24時間開いているような高層住宅であったりとか高架橋、こういったところへの避難というところは事前にやはり住民の方も把握していく必要がある」

指定された施設でも夜間や休日に鍵が閉まっていれば逃げ込むことができません。民間のホテルとの協定推進など、「24時間いつでも逃げ込める避難先」をどう確保するかも大きな課題です。

防災の専門家も、車に依存する避難行動や、避難情報の受け止め方に警鐘を鳴らします。

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島嶼防災研究センター 中村センター長「(車を使うと)道路が渋滞を起こしても動かくなっていると。しかも大抵の場合には近くに高台とかビルの高台とかあるけど、あえて車を使って遠方までいくことをするんですね」「車はやっぱり本当に体の不自由な方とか高齢者とかに限定して、基本的にみんな歩いて高いところに避難するを基本にしてほしいなと思います、それを徹底するように」

さらに中村センター長は、行政が出す警報と住民の行動の間に「警報が出てもハザードマップを見ておらず逃げない」といったミスマッチも生じていると指摘します。

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島嶼防災研究センター 中村センター長「どの情報で自分はどこまで行けばいいのかというのを、あらかじめ把握するか、それを行政側も単に注意報だからじゃなくて、もう少しどこら辺の人はどう逃げたらいいのかというのを事前にあらかじめ教えておくのが重要」

命を守る避難の在り方に加え、四方を海に囲まれた沖縄には、「災害後に孤立し、救助や物資が届きにくい」という島嶼県特有の構造的リスクも抱えています。

島嶼防災研究センター 中村センター長「一つはやっぱり島嶼ならではの問題ですね」「災害があった際には非常に被災する期間が長い」「復旧しようと思っても道路がないので、結局、船、飛行機。輸送が大変ですからなかなか来にくい。当然、救助活動もうそうですし、復旧も時間がかかると」

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「(例えば)那覇空港が(被災し)復旧するのに。よくても数日ですね。少なくとも津波が来なくても1日ぐらいは多分点検でこれませんから、そうすると最初の救助活動も非常にしにくい」「離島もそうですね。さらに色々行きにくいというか、空港・港湾がやられちゃうと非常に救助活動が難しい、復旧活動もまだ大変ですねおそらく。そういう問題がありますから、そういうことをやっぱり次の知事に(政策として)入れてほしいですね」

【各候補者回答も紹介】争点を歩く(5) 津波避難と島嶼リスク 命を守る政策は

一度途絶えたライフラインを立て直す為には時間がかかる島嶼県。空港や港が被災した際の緊急輸送ルートの確立は、喫緊の課題です。県民の命を守る島づくりに向けて、リーダーの実行力が問われています。

沖縄という島嶼県特有の孤立リスクに対し、空港や港が被災した際の救助や物資の輸送体制をどう築くのか、注視していく必要があります。

今回の特集をQABのウェブサイトで配信する際に、各候補者の防災政策についてのアンケートの回答を同時に掲載します。ぜひご覧ください。

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