笑気麻酔・エトミデートの所持で逮捕されましたが、その後、不起訴処分になっています。麻薬であるMDMAなどを使用した罪に問われている男の初公判が開かれ、男は起訴内容を認めました。
麻薬取締法違反の罪に問われているのは、建設業の内間琉音被告(21)です。
起訴状などによりますと、被告は6月下旬から7月までの間、県内で麻薬であるMDMAなどを使用したとされています。10月14日に、那覇地裁で開かれた初公判で内間被告は起訴内容を認めました。
冒頭陳述で検察は、被告の尿からMDMAなどの薬物が検出されたことや、友人から「バツ」と呼ばれた錠剤をもらい、違法薬物だと知った上で、被告は2回ほど飲んだと主張しました。
一方、弁護側は、起訴内容を争わない姿勢をみせました。次回の公判は、12月4日の予定です。
内間被告は、指定薬物「エトミデート」を含む液体を所持していたとして、全国で初めて指定薬物所持の容疑で逮捕・送検されましたが、地検は9月5日付で不起訴処分にしています。
記者解説 エトミデートの危険性について

ここからは、本村記者とお伝えします。裁判でもありましたように県内では若者を中心に麻薬や違法薬物が蔓延している状況なのでしょうか?
本村記者「はい、最近では多くの若者が違法薬物で検挙されていて、特に『笑気麻酔』と称する指定薬物『エトミデート』の乱用が確認されています」「こちらの映像はその『エトミデート』を使用したとみられる映像です」
「映像では、足元がおぼつかずふらふらと歩く姿や体の震えが見られ、手には電子タバコのようなものを持っているのが確認できます。『エトミデート』はリキッド状で販売され、電子タバコなどでの吸引が確認されていますが、使用すると意識混濁や手足の機能不全、酒に泥酔しているような症状が現れることから、別名『ゾンビたばこ』とも呼ばれています」
映像からもかなり危険な薬物なのが伝わってきます。
本村記者「県内では、ことし5月からきょうまでにエトミデートを所持していた疑いで、10代から30代の若者およそ10人が検挙されています」「沖縄でエトミデートが蔓延する理由について湘南医療大学の加藤英明准教授は次のように話しています」
湘南医療大学 加藤英明准教授「アジアでも非常に若者がリキッドを吸っていることが言われております」「沖縄県ですと(アジアに)近くて、色々国際的な交流もさかんな沖縄で、まずは入っていっている」「沖縄県ですと比較的、地域にも依るんですけども、喫煙率が高いなということで、タバコに対するがハードル、そういったところも低いのが沖縄県に(エトミデート)が入りやすい一つの要因じゃないかと思っております」
観光客や海外移住者の増加、そして喫煙率の高さも違法薬物が蔓延する要因と言えそうですね。

本村記者「エトミデートを含む危険ドラッグは依存性が高く、健康被害などを引き起こす場合があり、大変危険な薬物です」「県や関係機関は、違法薬物が含まれる危険ドラッグを『買わない、使わない、関わらない』よう注意してほしいと呼びかけています」