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沖縄戦で被害を受けた文化財などを通して戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える特別展が、9月30日から那覇市で開かれています。
この特別展は、戦後80年の節目に戦争で破壊や流出などの被害を受けた文化財を通して平和の尊さなどを知ってもらおうと県立博物館・美術館などが企画したものです。
セレモニーで玉城知事は沖縄戦当時の混乱の中、美術工芸品などがアメリカなどに流出し、多くの人の努力で一部の文化財が返還されたことに触れ「県としても引き続き流出した文化財の情報収集に努める」とあいさつしました。
会場には、戦前の沖縄の風景を写した写真や戦時中のがれきの下から収集されたおよそ540点の戦災文化財が展示・紹介されています。
こちらの安国山樹華木之記台座は、1427年に首里城近くの安国山に建てられた沖縄に残る最も古い石碑の台座です。
県立博物館美術館・主任学芸員崎原恭子さんは「1950年代の戦後、土の中から発見されました。この石碑だけでなくて台座も一緒に見つかっておりまして、なかなか展示する機会がなかったですが、台座も今回展示しております」と話しました。
また1945年にアメリカ兵が、戦利品として持ち返った文化財も展示され、終戦直後の収集活動の過程やその軌跡を知ることができます。
特別展は、県立博物館・美術館で2025年11月末まで開かれています。