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琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄さんです。

湊 和雄さん「宜しくお願いします」

今回のテーマは「猛暑対策?ヤンバルクイナ」です。

湊 和雄さん「9月に入りましたが、まだまだ暑い日々ですね。ヤンバルクイナも暑そうです。そのためか水辺によく現れ、頻繁に水浴びシーンが見られます。本当にそれが理由でしょうか?」

ヤンバルクイナの水浴びの謎に迫る!VTRご覧ください。

湊 和雄さん「9月に入りました。しかし、未だ未だ暑い毎日ですね。日中地上で活動するヤンバルクイナも、さぞ暑いことでしょう。そのためでしょうか、水辺によく現れます。そして、度々水浴びをします」

リュウキュウの自然 猛暑対策?ヤンバルクイナ

珍しいんでしょうか?

湊 和雄さん「いえ、ヤンバルクイナが水辺に現れ、水浴びをするのはいつものことなんです。真冬でもこのシーンは見られます」

あ、もう1羽姿を見せましたね!

湊 和雄さん「互いに威嚇したり、追い掛けたりしないところを見ると、ペアなのでしょう」

暑さ対策の水浴びではないとすると、理由はなんでしょうか?

湊 和雄さん「羽毛のメンテナンスと言われていますね。嘴で羽毛を挟んで、しごいていますね。

汚れを落としているのでしょうか?

リュウキュウの自然 猛暑対策?ヤンバルクイナ

湊 和雄さん「確かに高温多湿の亜熱帯の生活では、寄生虫が気になります。しかし、専門家の調査ではヤンバルクイナの羽毛への寄生虫は1種類しか知られていないそうです。かなり激しい水浴びで、飛沫が舞っていますね。わざと悪戯してるの?と思えるほどの飛沫です。

「ヤンバルクイナの羽毛がとても水を弾き易いのも一因でしょう。あまり効率のよい水浴びではないようですね。ここでは、水浴びをしながら、盛んに脚の爪で頭を掻いていますね?」

痒いのでしょうか?

湊 和雄さん「再び、嘴を羽毛の中に差し込んで何かしています。しかし、先ほどのように、羽毛をしごくのとはちょっと違った動きです。痒み対策なのかな?」「今度は(水浴びを)真後ろから見てみましょう。やはり激しい動きです。そこに再び、もう1羽のヤンバルクイナが現れました」

「今回は足早に通り過ぎるのではなく、立ち止まったりして、かなり水浴びをしているクイナを見ていますね」「ヤンバルクイナの雌雄の区別は難しいですが、右が雄、左が雌の可能性が高いようです」「これは横向き。今回は離れて見ていたり、通り過ぎたりではありませんでした。何と、嘴で噛みつきました。何回も。結構激しい行動ですね」

リュウキュウの自然 猛暑対策?ヤンバルクイナ

「実は、右のヤンバルクイナ(雄?)は、延々と5分以上も連続して水浴びしていたのです。「いい加減に場所譲ってよ!」と雌(?)が怒りをぶつけたのかも?」

湊さん、今回も貴重な映像をありがとうございました。以上、リュウキュウの自然でした。