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戦後80年の節目に戦争について考えるシリーズ「たどる記憶つなぐ平和」です。戦争体験者の高齢化が進み沖縄戦の実相をどう継承していくかが大きな課題となる中、記憶の担い手として奮闘する学生たちがいます。

那覇市にある県立首里高校。80年前の戦の実相を伝え続けたいと今年度、ある同好会が設立されました。それが「Neo同好会」です。メンバーの中心は、2年生の仲里芽衣さんと、平田菜乃華さん。沖縄戦の激戦地のひとつ・南風原町の出身です。

首里高校Neo同好会 仲里芽衣さん「身近にもどんどん年を重ねるにつれて体験者が少なくなってきてるじゃないですか。私たちが受けてきたような戦争体験者から話を聞くという平和学習ももう将来はなくなっちゃうじゃないですか。(戦後)80年になるから変えていかなきゃいけないと思って」

たどる記憶つなぐ平和#24「首里高生発案!自分事として捉える沖縄戦」

体験者への聞き取りや国内外の学生との平和交流会参加など、学びを深める中、近い将来、戦争体験者の声が直接聞けなくなることへの危機感を抱いていた二人。沖縄戦の「語り継ぎ手」として自分たちにできることはないか、模索し、たどり着いたのは従来とは異なる”平和学習”でした。

首里高校Neo同好会平田菜乃華さん「過去を学ぶことは今後にすごくつながるこれからの社会は私たちがつくっていくその上でこの沖縄戦は外せないと思っていて自分の考えを持つきっかけを私たちが作ってあげたら何か少しでも変わるんじゃないかと思って」

「自らの考えを持つきっかけつくり」を目指す新たなスタイルの平和学習とは…?

スタジオには首里高校Neo同好会の仲里芽衣さん・平田菜乃華さんにお越しいただいています。VTRでも紹介しましたが、二人は沖縄戦について勉強を重ねながら従来とは異なる「平和学習」を考案しました。中村アナを参加者役に、これから、スタジオで実演してもらいます!

たどる記憶つなぐ平和#24「首里高生発案!自分事として捉える沖縄戦」

スタジオでの様子は、動画でご覧ください!

今月6日、二人の母校・南風原中学校で全校生徒を対象!Neo同好会が講師を務める平和学習集会が開かれました。沖縄戦当時、人々が迫られた選択を自分の身に置き換えて考えるアクティビティー。また自分だけでなく友達の意見に触れることでより考えを深めてほしいと、グループごとに話し合う時間も多く設けられました。

グループの発表「私たちは知らなかった。自決の覚悟を私たちは知らなかった。死ぬことが当たり前だということを。私たちは知っているたまたま生き残れた人たちの思いこれからも知っていこう赤い雨が降ったあの日を」

たどる記憶つなぐ平和#24「首里高生発案!自分事として捉える沖縄戦」

授業の最後には得た知識をアウトプットする練習の場としてグループで「詩」をつくって発表しました。情報を受け取るだけでなく、自ら考え、対話し、発信する。主体的な授業参加が求められた今回のワークショップへの反応は…。

授業を受けた生徒「新鮮味というかわかりやすさがあって、とてもいい授業だなと思った」

授業を受けた生徒「他の人たちに戦争の話戦争で亡くなった人たちのことなどを教える伝えていくことがあったら高校生たちの授業のようにやってみたい」

南風原中学校照屋あすか先生「自分事として考える体験ができたのはすごく中学生にとっても良かった。大事に受け継いでいこうつないでいこう、次世代につないでいきたいと思う子たちが増えて広がっていったらいい」

首里高校Neo同好会では要望があれば県内の学校を中心に出張授業などの対応が可能です。詳しくは、首里高校までお問い合わせください。きょうは首里高校Neo同好会の平田さん、仲里さんにお越しいただきました。ありがとうございました。