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総勢700人の出演者による壮大な琉球芸能によるエンターテインメント「杜の賑い」。コロナ禍を乗り越え、 ことし、4年ぶりに沖縄コンベンションセンターで開催を迎えます。本番をおよそ2週間後に控えたこの日、熱のこもった稽古が行われていました。

「杜の賑い」はおよそ40年前に旅行会社のJTBが「地域に埋もれ、忘れ去られようとしている郷土の祭りや芸能を見つけ出し、掘り起こすこと」を目的に企画され全国各地で開催されているイベントです。

沖縄公演はコロナ禍の2年間の休止をへて、去年は規模を縮小した形での開催となりましたが、ことし、4年ぶりに総勢700人の出演者らによる「杜の賑い沖縄」がいよいよ帰ってきます。

40年にわたって、関わり続けてきた出演者たちの思いもひとしおです。

玉城流七扇会 嘉陽則子さん「第1回(公演)からもう40年になります。(開催できることが)もうとっても嬉しい。(杜の賑いは)他の舞台では全然味わえない演出だし、やっぱりね、あの音響とか照明もそうなんですけど、早いのよ回転が。後ろから出したり横から出したりもすごいわけよ。鷹の羽さんの演出はやっぱり見たことない。今までの舞台監督がやる舞台で。だから、お客さんがすごい感激する」

「杜の賑い沖縄」いよいよ開幕へ

玉城流七扇会の嘉陽則子さん。見どころの一つとなる、100人にも及ぶ出演者が一斉に舞い踊る「四つ竹大群舞」の指導にあたります。勢いよく鳴り響く三線の音色。初回の沖縄公演から出演している野村流音楽協会の銘苅盛隆さんはスピード感あふれる演出も魅力の一つだと言います。

野村流音楽協会 銘苅盛隆さん「私も34歳のときから担当してるんですよ。もう73歳です。鷹の羽先生は、秒単位で(舞台の)進行をなさってる先生なんですね。ですから私達は沖縄この地唄というのは、こういう秒単位の舞台というものは経験したことがなかったんで、私達ももう本当に度肝を抜かれました」

台本に沿ってより最適なタイミングで音を鳴らし、秒単位で、ち密に構成された舞台は、琉球芸能を〝魅せるエンターテインメント〟としてさらにパワーアップさせています。8歳の時に出演した「杜の賑い」が初舞台となり、以来、関わり続けているのは、宮城流豊舞会の宮城小寿江さん。

普段の琉舞では中々立つことの出来ないステージに、気合も十分です。

「杜の賑い沖縄」いよいよ開幕へ

宮城流豊舞会 宮城小寿江さん「この杜の賑わいが私にとっての初舞台。4年近く私達もすごくやっぱり(コロナで)我慢もしいられてきました。なかなか普通の琉舞では、こういう舞台っていうのは、まず立つことができない。沖縄のこれだけの芸能が、年1回、観光客の皆様に見ていただけるということで、毎年もう私達もすごく気合が入って、稽古を頑張っています」

本番にかける意気込みは。

宮城流豊舞会・宮城小寿江さん「この杜の賑わいは、全国のみならず海外からもお客様がいらっしゃるので、こんな小さな沖縄の島なんですけれども、これだけの芸能が詰まってるっていうことをすごくPRできる」

野村流音楽協会・銘苅盛隆さん「もういつもの通りやること。秒単位の演出、進行、そういったものを私達は何十年間もやってきてますので、三線をしっかりとミスのないように進行できればなと」

玉城流七扇会・嘉陽則子さん「私としては四つ竹を100名でやるから。そんな大舞台ない。お客さんがすごい「うわーっ」て言うわけよ。これが聞こえるとね、涙が出てくる。これが今年も聞けたらいいです」

40年にわたって積み重ねてきたそれぞれの技術と琉球芸能への思いがつまった「杜の賑い」。いよいよあさって開幕です。

「杜の賑い沖縄」いよいよ開幕へ

「杜の賑い」は沖縄コンベンションセンターであさって1月27日(土)が本番となります。1日2公演(開演12時30分 開演16時)16時の回は、当日券がまだあるということなので、ぜひこの機会に大迫力の舞台をご覧ください。


第137回 杜の賑い·沖縄