※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

「E」lectronic(エレクトロニック)「T」oll(トール)「C」ollection(コレクション)System(システム)。高速料金の支払いをノンストップでできるシステム「ETC」のことです。

ETCの取り付けを後押しするキャンペーンが県内で実施されています。果たして、普及活動の起爆剤となるのでしょうか?

ETCの印象について町の人は?

「(Q.ご自身の車にETCってついてますか?)ああ、ついてないですね」

「あんまり(高速)使わないのに、わざわざ手続きとかしなくていいかなって」

「どうやってETCをつけるかどうかっていうのが分からないところですかね」

「ETCのメリットっていうか、買ってから投資額を回収できるまでの期間とかが、なんとなく実感できないというか」

ETCの印象について町の人に聞くと、なかなか手厳しい声が返ってきました。

一日の平均利用台数が9万台ともいわれる沖縄自動車道には、那覇から名護まで57kmの間に12のインターチェンジがあって、そのすべてにETCレーンがついています。

ゲートを通過するだけで支払いを済ませられるETCは、料金所での待ち時間をなくそうと2001年に全国の高速に登場しました。

導入から21年目を迎えたことし、沖縄道のETC利用率は66.5%と全国より25ポイントあまり低く、普及が進まない現状があります。

快適&安全な高速道路へ ETC購入費用補助で普及に一役

金城記者「平日夕方6時の西原料金所です。ETCレーンで車が次々通過する中、隣の一般レーンには支払を待つ長蛇の列ができています」

スムーズに車が通り抜けるETCレーンの横に、長い車列ができた一般レーンです。上りと下りの合流地点で支払いを待つ車と、料金所に向かってきた車があわや接触という事故寸前の危険な場面が時折、見られました。

沖縄では、料金所近くの「ランプ」と呼ばれるエリアにおける接触や追突といった事故が2019年に49件起きていて、全国平均の3倍にのぼります。

さらに料金の支払いを待つ渋滞は年間140回ほど発生していて、特に、金曜日の午後5時ごろに起きやすいといいます。

快適&安全な高速道路へ ETC購入費用補助で普及に一役

沖縄高速道路事務所料金サービス課・松木洋明(まつぎ・ひろあき)課長「ETCを利用しなくても不便ではない、とかですね、メリットを感じない」という形の回答を多数いただいております」

ETCの普及率が上がれば、料金所の渋滞解消やランプ事故の減少につながると期待されていて、ネクスコ西日本が1人でも多くの人に利用してもらえるようPRに力を入れています。

ネクスコ西日本では、ETCの設置費用を最大1万円補助するキャンペーンを実施して、利用率向上の起爆剤にしたい考えです。

松木さん「割引とか、利便性ですね、あと環境負荷の軽減といったことなど、ETCを利用していただくだけでメリットがあるということがありますので」

快適&安全な高速道路へ ETC購入費用補助で普及に一役

補助があるとどれだけ割安なのか、実際にカー用品店で相場を調べてみました。

オートバックス事業部・比嘉翼(ひが・つばさ)さん「おかげさまで前年の同じ月、10月からですと約5倍ほどの売り上げ。きょうは予約の約8割はETCの取り付けの方で埋まっております」

ETCが使えるようになるまでの平均的な費用は、車載器の本体価格と車に取り付ける工事やきちんと支払いができるようにするためのセットアップ費用、合わせて1万6000円ほどだといいます。そこにキャンペーンの補助をあてると…。

比嘉さん「お支払いいただく分に関しては、6530円っていう風に」

全額を実費でまかなうより、6割ほど安く費用を抑えられる計算です。補助は、購入後4か月経過した車両で、新たにETCを設置する人が対象となっていて、期間は今月末まで残りおよそ2週間です。

こちらの店舗では、車載器を購入するときに助成金の申請書も同時に記入することでキャンペーンの申し込みが完了となり、会計の時には1万円を値引きした価格を清算することになります。

比嘉さん「基本的には後日、取り付けのご相談を店頭で行っております。取り付けはおよそ2時間頂いておりますので」

快適&安全な高速道路へ ETC購入費用補助で普及に一役

この日、キャンペーンを使ってETCを取り付けた人がいました。キャンペーンでは、来月15日まで、助成を受けた人を対象に高速道路の料金の支払いに使えるポイント5000円分を付与しています。

取り付けた男性「知り合いが最近ETCの助成金を使って、ETCを取り付けたっていうことで、取り付けるなら今がチャンスだよってことで。認識するときの音でより実感がわいたというか、これからはETCレーンを多く利用して、高速道路これからもスムーズに利用できて、こちらも安全運転で運転できればいいかなと思います」

ネクスコ西日本・松木さん「料金所で、ノンストップで走行できるという形になりますので、皆さまが安全、安心にご利用していただけるということになりますので、ぜひご利用、ご活用いただければと思います」

将来的に高速道路のインターチェンジは、一般レーンをなくしてETCレーンだけにすることを目指していて、ネクスコ西日本では、県内の利用率を全国水準と並ぶことを目標に掲げています。