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76年の時を経て荘厳な音を響かせました。沖縄戦でアメリカ軍に持ち去られた「釣鐘」がようやく沖縄に返還され、県立博物館・美術館で公開が始まりました。

木箱から慎重に取り出された高さ66cm・重さ40kgの釣鐘は沖縄戦で戦闘の指揮を執った海兵隊のロイ・ガイガー少将が戦利品として持ち去ったとされるものです。フロリダに住むガイガー少将の孫から8月に沖縄に返還され、県立博物館・美術館に寄贈されました。

式典に参加した沖縄戦の体験者や小学生が76年ぶりに里帰りした鐘をついて音色を確かめていました。

安波小学校の児童「安波の公民館にもあるので、同じやつかなと思ったんですけど、音とか響きとかも全然違う。沖縄に戻っていないというのが、最初、なんで盗んだんだろうと思ったんですけど、結果的にきれいに戻ってきてくれたので、うれしく思いました」

返還交渉した『琉米歴史研究会』喜舎場静夫代表「戦争でたくさんの命を失ったし、財産も失ったし、沖縄の文化財も文化も歴史も失ったということ。それをよくわかってほしい」

県立博物館・美術館では釣鐘が製作された時期や戦前の保管場所などを調査することにしています。

沖縄戦で米軍が持ち去った釣鐘 返還式典