かつて島の人たちの暮らしのそばにいた在来馬(ざいらいば)・ヨナグニウマ。その復活を目指して奮闘する男性を紹介します。

去年11月、久米島で開かれたお祭りにはあの伝説のジョッキーも参加しました!

井上福太郎さん「本当にたくさんの皆様の支援のおかげで、今日この場を開催することが出来ました」

11月、久米島で「第3回ヨナグニウマ祭り」が開催されました。沖縄の在来馬ヨナグニウマ。かつてはこの島でも農作業や移動手段などに活用されていました。昔は「チマンマ(島馬)」という愛称で親しまれ、各家庭に1頭はいたといわれています。

しかし、2017年には130頭にまで減り、いま絶滅の危機に瀕しています。なぜヨナグニウマがこのような状況にあるのか、久米島馬牧場の牧場主 井上福太郎さんは次のように指摘します。

ヨナグニウマ復活で地域の活性化を

井上福太郎さん「沖縄全域にいたと思うんですけど、いま与那国と宮古に沖縄の在来種残っていますが、同じような馬が沖縄全域にいて、農作業で使われていた、移動手段で使われていた。今の車やトラクターと同じ役割を果たしていたということだと思います。(減少の原因は)一番大きいのは用途がなくなったというのが大きいかなと」

現在9頭のヨナグニウマが飼育されている久米島馬牧場。ほかの牧場とも連携し、繁殖や保護に力を入れています。また乗馬体験などのイベントも企画。島の人々の暮らしとともに歩んできたヨナグニウマの魅力や、守る意義を伝えています。

井上福太郎さん「そのチームに関して言えば、公的な予算をもらってやっているわけではなくて、基本的には民間ベースで民間の方からの支援だったり、自分たちの自主財源で今活動が進んでいます」

それでもヨナグニウマの魅力にとりつかれた井上さん。復活にかける思いがあります。

井上福太郎さん「もともとはダイビングの仕事をしに島に移住してきたんですけど、動物が元々好きで、自分で何かを始めようと思ったときに、馬との出会いがあったんです。馬は人を集める力があると思っていますので、その人を集める力を利用して、地域活性化の一つの手段として、久米島の中の地域活性の役割を一つでも担えられたらと考えています」

そして迎えた「ヨナグニウマ祭り」。実は、このお祭りは、ヨナグニウマが飼育されている与那国や久米島、宮古、石垣で毎年交互に開かれることになっています。久米島での開催は初めて、井上さんも張り切っています。

井上福太郎さん「ほんとに一緒に楽しめればいいなと思います。スタッフ含めて全員が楽しいイベントに出来たらそれだけでいいかなと思います。」

ヨナグニウマ復活で地域の活性化を

第三回ヨナグニウマ祭り。会場のイーフビーチは島内外からやってきた多くの人で賑わいました。無料乗馬会などのイベントも開かれ、子どもから大人までみんなが楽しみました。

参加者女性「もう最高でした。この自然の中で実際感じて、幸せなひと時でした。」

男性「楽しかったですね。初めて乗ったんですけど。僕の体重でも乗れたので、よかったです(Q.ちなみに何キロで)90キロですね。全然不安なく乗れましたね。時間がゆっくり流れる感じというか、日常でなかなか体験できないので、すごい素敵な体験できたと思います」

そしていよいよ祭りのメインイベントヨナグニウマたちが砂浜を走る「浜競馬」

ヨナグニウマ復活で地域の活性化を

なんと今回の出走には・・・歴代2位となる2943勝をあげた日本競馬界のレジェンド岡部幸雄元騎手も参加。そんな岡部さんに注目が集まるなか行われたレース。岡部さんの結果は・・・(4着)

岡部幸雄さん「楽しかったですよ。人間に従順だし、体高も120くらいしかないから、子どもたちも簡単に接しやすい。簡単に楽しめるのがヨナグニウマですよね」

井上福太郎さん「人とパートナーとして暮らしてきた生き物ですので、これからテクノロジーが発展していく中で、必要なものを常に教えてくれる存在だと思います。自分の人生を変えてくれた存在なのでヨナグニウマのために自分ができることは、これからもめいっぱいやっていきたいなと思います」

多くの人を魅了するヨナグニウマ。久米島の新たなシンボルとして活躍の場を得て動き出しています。