先日スタジオにもお越しいただいた俳優、津嘉山正種さんの一人舞台が先日、3日間にわたり上演され、チケットは完売。会場は連日満員となりました。政治家・瀬長亀次郎をテーマにした舞台では、沖縄出身で、ことし75歳の津嘉山正種さんの発する魂の言葉が観衆を魅了しました。

「沖縄の一握りの砂も、1リットルの水も、一坪の土地もこれはアメリカの物ではありません。」

朗読劇「沖縄の魂~瀬長亀次郎物語」占領下の沖縄にあって人々の人権を守るために戦った政治家、瀬長亀次郎の姿を当時を知る老人が孫娘に伝えるという物語。

開演の1時間も前から大勢の人が列を作りました。この頃、津嘉山さんはすでに楽屋入り。口にしていたのはバナナ1本。これにいなり寿司とビタミン飲料だけが開演前の食事。ずっと続けているそうです。

台本を見せる津嘉山さん「これみんなこうなってんだ。」見せてもらったのは台本。津嘉山正種さん「この茶色で書いてあるのは老人のセリフで、ピンクが孫娘のセリフで。見てすぐ次のセリフが誰か(分かる)このブルーがカメジローのセリフ。」

こうして舞台に登場する、それぞれを演じます。朗読用の眼鏡もこの日のために新調。亀次郎さんがかけていた眼鏡に似せて作りました。

上演のおよそ10日前、津嘉山さんは瀬長亀次郎の功績を伝える「不屈館」にいました。

上演のおよそ10日前、津嘉山さんは瀬長亀次郎の功績を伝える「不屈館」にいました。津嘉山正種さん「この、出獄して後の第一声はこれですかね・・皆さんお出迎えありがとうございました。」内村さん「あ~そうでしょうね。」津嘉山正種さん「ただ今、出てまいりましたではないんだ。お出迎えありがとうござました。かっこいいね~。」

津嘉山さん、亀次郎さんの娘、内村千尋さんの説明を聞いて台本の参考にとメモを取っていました。

津嘉山正種さん「この不屈館の館内一杯に資料として飾られているこれを、どうやって舞台の上でお客様にお伝えすることができるかっていう思いがいっぱいですね。」

内村さん「本当に津嘉山さんしか(カメジロー)出来ないはずです。」

津嘉山さんがなぜ今、カメジローを演じるのか?そこにはウチナーンチュの俳優としての思いがありました。

津嘉山正種さん「いくら(辺野古県民投票で)70%の反対表明したって進められていっちゃう事がある、どうしてだ?。県民は嫌だと言っていますよと。にもかかわらずなぜ進めていくんです。全然こちらの意見は通らないんですねと。「県民の心に寄り添いながら」何ておっしゃってますがね、そうじゃない実際は。」

津嘉山正種さん「だから瀬長亀次郎さんの思いをやっぱりこれからも、後輩たちに子どもや孫たちに絶対伝えていかなくちゃいけないんだろうなと。それが私たちのある意味でやんなきゃならない責任なんだろうなというふうに思うんです。」

私たちのある意味でやんなきゃならない責任なんだろうなというふうに思うんです。

津嘉山正種さん「私は俳優等仕事をしていますから、俳優という仕事を通してその責任に参加したいと思うのです。」

俳優、津嘉山正種さんの魂の言葉が詰まった舞台がこのあと幕をあけます。

「我々に正義と道理がある限りどんな攻撃にも我々は絶対に負けません」

「亀次郎?亀次郎って誰?あっ!民謡歌手?あれ?知らないのか亀次郎さ~瀬長亀次郎。カメさんさ。」「あの当時の沖縄でアメリカーに対して誰も物が言えなかった時に一人抵抗してノーと言ったんだからね。」

朗読劇「沖縄の魂~瀬長亀次郎物語」。物語は、老人が孫娘に伝えるカメジローを通し、戦後の沖縄の苦難の歴史を観客に語り掛けるというもので、カメジローが生き生きと蘇ります。

「瀬長を投獄することはできても80万沖縄人民を刑務所に閉じ込めることはこれは絶対でにできません!なぜなら我々には正義と道理のアイビーシェー!ヤーサイ!」

観客が思わず、相槌と拍手を入れてしまう舞台。津嘉山さんの言葉はさらに激しさを増します。

「起きる事件があまりにも悲惨過ぎてメディアも発表できない。時々表に出るけど氷山の一角さ。ここに資料があるからいい機会さ、ちょっと読んでみるよ」

戦後から今に続く沖縄の悲惨が語れると観客は息をのむことさえできなくなります。

人権を無視し幼い子どもの命まで虫けら同然に奪っていく、こんなことが許されるはずがありません。

「カメジローの演説がどんどん激しさを増してくるのは当たり前さ。」「人権を無視し幼い子どもの命まで虫けら同然に奪っていく、こんなことが許されるはずがありません。」

「我々はこの状況を打破するために断固団結し、祖国復帰の運動を進めていかなければなりません。この瀬長一人が叫んだならば50m先までは聞こえます。ここに集まっている皆さんが声をそろえて叫んだならば、全那覇市民にまで聞こえます。沖縄の80万人民が声をそろえて叫んだならば太平洋の荒波を超えて ワシントン政府を動かすことができます!」

休憩なしの1時間半の舞台。瀬長亀次郎さんの魂の言葉は、いつかしか津嘉山さんの言葉と重なっていきます。

「人間としての誇りを守り抜き、これを踏みにじらせないために。我々の子どもたちがこの沖縄で豊で人間らしい暮らしをすることができるように、そしてさらに沖縄に生まれて良かったと子どもたちが言えるように、そんな沖縄にするために我々はさらに強く堅く団結していかなくてはなりません。」

観客「今語るべきだよねナマドゥヤイビーサー」観客「感動しました」那覇商業 2年高良知帆さん「今の問題も私たちが亀次郎さんの思いだったり今のおじいちゃんおばあちゃんだったりの思いを引き継いで色々解決していけたら一番うれしいなとも思いました。」

「今、沖縄が置かれている状態は絶対人間として扱われていないんだ。日本政府に。」「(舞台で演じることは)ちょっと石を投げてみるみたいなことでしょうかね。どれだけ波紋が広がっていくかは分かりませんが。」