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やんばるの森が国立公園に指定

全国で33番目の国立公園が誕生しました。

本島北部の3つの村にまたがるやんばるの豊かな森が9月15日「やんばる国立公園」に指定され、3村では、記念式典が開かれました。

国頭村、東村、大宜味村にまたがる本島北部のやんばる地域は、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がり、国の天然記念物のヤンバルクイナや国の特別天然記念物ノグチゲラなど絶滅が危惧され、世界的にも貴重な固有種が生息しています。

9月15日の朝、国頭村役場で開かれた記念式典では子ども達の合図で「祝・国立公園指定」と書かれた垂れ幕が下ろされ、村民や関係者など集まった多くの人が国立公園の指定を祝いました。地元の女性は「守られるという意味では国立公園になったのは良いかなと思うんですよね。」

定例会見で翁長知事は「今回国立公園の指定を受けたということは大変有意義なことでもありますし、将来の北部のあり方というものについて大変大きな示唆を与えるものではないかなと思っております。」と話しました。

やんばる国立公園の対象区域は陸が1万3622ヘクタール、海域が3670ヘクタールとなっていて、一部の地域は「特別保護地区」となり、原則として全ての動植物の移動が禁止されます。

ところで、今回指定されたやんばる地域は豊かな自然が残る一方で、国立公園に隣接する形でアメリカ軍の北部訓練場があり、専門家からは基地の訓練などが激化すれば自然が保護されるのか疑問視する声もあがっています。

また、密猟や野犬、交通事故の被害からどのように希少な生き物を保護するのかも課題となっています。