おととい、うるま市で開かれた、あやはしトライアスロン県内外からおよそ500人のアスリートが集まりました。スタートで、最初の競技、スイムを待つ選手たち。この日の最高気温は30度。しかしほとんどの選手は、ウェットスーツを着用しています。

男性選手「やっぱり抵抗ですよね。皮膚の抵抗よりもウェットを着ているだけで抵抗が減りますので」

会場で、複数の選手が着用している、こちらのウェットスーツ。胸にはハイビスカス模様。

男性選手「これは、沖縄バージョン」

女性選手「もうなんか自分の皮膚の一部みたいな、着てる感覚がない」

このウェットスーツを製造販売するのは、こちらの企業。

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長田社長「トライアスロンに必要な機能が凝縮されてるんです」

社長の長田さんは、トライアスロン世界最高峰の「アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ」で、日本人最多の14年連続完走を達成したアスリート。

2001年にナチュラルエナジーを設立し、5年前からトライアスロン専用のウェットスーツの製造販売を行っています。

「鉄人魂はその素材にスーパーコンポジットスキンを使用。腕、肩、背中全体にかかるストレスを大幅に減らし、絶え間なく続く筋肉の動きを力強く、スムーズに推進力に変える。」

トライアスロン専用のウェットスーツメーカーとしては、国内唯一のメジャーブランド。

本社は京都で、製品はこれまで関西で製造してきました。

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こちらは沖縄県内にある工場。

ナチュラルエナジーは、3年前から沖縄に進出し、今ラインナップの一部を沖縄で製造しています。

県内で製造するのは、スタンダードモデルに沖縄のデザインをプリントしたRyukyu Model。フルオーダーのため、1人1人の体格に合わせ、1着ずつ作っていきます。

上下30パーツにも及ぶ型紙から、生地を裁断。水の抵抗を皮膚の100分の1に抑えるため、ウェットスーツの表面には全く縫い目がありません。製造には、熟練した職人の高い技術が要求されます。長田さんは、今後沖縄での生産を拡大させる方針です。

なぜ沖縄にこだわるのでしょうか?

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長田社長「アジアでトライアスロンやる方が、急増しているんですね」

長田さんが狙うのは、トライアスロンの競技人口が特に増えている台湾市場。おとというるま市で開かれた大会でも、台湾からの参加者は過去最多を記録しました。

台湾からの参加者「沖縄は美しいし、空気はきれいだし、人もいいし、気候もいい。トライアスロンをするに完璧の場所です」

大会は、途中、大雨で中止となりましたが、長田さんのブースには、製品に関心を寄せる、外国人の姿がありました。

長田社長「8年連続で宮古島のトライアスロンではスポンサーをしているんですけど、海外のお客さんと出会う機会が増えてきた。アジアで販路開拓を進めていくためには、沖縄で作って出荷していく、また沖縄で作って出荷した製品を、補修したり、調整していくっていうのをやりやすい環境に沖縄がある」

トライアスロンの選手として、そしてスポンサーとして、これまで沖縄の大会に関わってきた長田さん。アジアに近いという地理的な優位性だけでなく、「沖縄」という地域ブランドが、製品のブランドイメージにとってプラスになると感じています。

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長田社長「沖縄は一番トライアスロンに向いている場所。日本の方はもちろんですけど、アジアの方も憧れるような沖縄で、世界的にも競争力の高いようなものを作ることができたら、新しいスポーツの産業として、一つの産業のジャンルが作れるんじゃないか」

トップアスリートを支える製品が、今、沖縄から世界に広がろうとしています。