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訪米中の翁長知事は、6月2日、ワシントンでシンクタンクの有識者らと面談。本格的な議論をスタートさせました。

野島記者リポート「翁長知事は、週明け早々政策を提言するシンクタンクを訪れるなど、精力的に活動をスタートさせました」

翁長知事ははじめに沖縄での研究実績もある外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員と面談し議論を深めたほか日本大使館に佐々江駐米大使を訪ね、沖縄の民意に耳を傾けるよう求めました。

その後知事は国家安全保障会議の元アジア上級部長マイケル・グリーン氏との面談後の表情は硬く、議論の難しさを滲ませました。

面談後翁長知事は「私が反対をしているという認識を感じておられる。私からすると造るということしか考えていない認識ですからね。お互い様で、それを非難される筋合いはさらさらないので、お互いそれを言い合う中で、物事が解決するかどうかというのが、これからのものだと思っています」と話しました。

一方、県議らが参加する訪米団の一行も、下院軍事委員会のメンバーでラッセル下院議員と会談しましたが、議論はかみ合いませんでした。訪米団団長の渡久地修県議が「現在ワシントンに翁長知事が来て米政府に沖縄県知事として辺野古の基地は作らせないと伝えに来ています」と話すとスティーブ・ラッセル下院議員(軍事委員会)は「1つの基地が閉鎖され、別の基地の建設が提案されているが場所が受け入れられないというなら、代替案はあるのですか?」と答え、すると訪米団団長の渡久地修県議は「まず辺野古移設の計画を中止して、それから話し合いましょうと言うのであればまだ理解できるけども代わりの案を沖縄側が出せというのは到底受け入れられるものではありません」と話しました。

するとスティーブ・ラッセル下院議員(軍事委員会)は「もし断固交渉の余地はないという立場をとるつもりならば、日米の防衛上の必要性の代替案を出さなければならない」と答えました。

野島記者は「ワシントンでシンクタンクや政府関係者への働きかけをスタートさせた翁長知事。辺野古の埋め立てが差し迫る中、前知事の埋め立て承認以降、冷え切ったワシントンの空気をどれだけ変えることができるのか。その成果が注目されます」とリポートを結びました。