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翁長知事状況 あさってには官房長官と初会談

辺野古への新基地建設をめぐり沖縄と政府の対立が深まる中での動きです。

4月5日に菅官房長官との初会談が決まり、辺野古問題の行方が注目されていますが、翁長知事は2日に上京し、山口沖縄担当大臣と会談しました。

就任後8度目の上京となった翁長知事は山口沖縄担当大臣と面談し、軍用地跡地利用推進特別措置法改正のお礼を述べました。

お礼が目的だとした翁長知事、注目は5日に沖縄を訪問する菅官房長官との面談です。

沖縄と政府が対立する中、初の翁長・菅会談が実現することに街の人は「県民の声を全く無視して進めているから、今さらという気はするんですが、やっぱり話し合うこと大事だから、話し合う必要はあると思います」また、別の人は「基地をこれ以上ふやさないようにやってもらいたいです(伝えてもらいたいです)」また、辺野古で反対運動をする人は「もう少しやわらかな態度でやっておかないと、後でなんか言われるかわからないっていうそういう魂胆がすごくみえみえですよね」と応えていました。

県政担当の島袋記者です。翁長知事が就任してもうすぐ5カ月。ようやく官房長官との会談が実現しました。なぜこのタイミングだったのでしょうか?

島袋記者「大きく2つのタイミングがあげられます。ひとつは、今月末に予定されている安倍総理の訪米です。地元沖縄に反対の知事が誕生したことは当然アメリカ政府も知っています。日本政府としてはアメリカ政府に対し、きちんと地元に説明し、理解を求めているという実績作りが必要だったと思われます」

島袋記者「もうひとつが6月の慰霊の日です。式典には毎年総理が出席します。政府閣僚が翁長知事と顔も合わせないという険悪な状況な中で安倍総理を沖縄に送り出すというのは厳しいという判断から、自民党内でも会談の実現に向けて動きがあったようです」

会見を前に、2人はこう話しています。

菅官房長官「一回会っただけで解決するとは思っていない。これをきっかけに問題を共有できることは共有しながら連携して、沖縄県の発展のために努力したい」

翁長知事「沖縄県は自ら基地を差し出したことは一度もない。そういう話(普天間の危険性除去について)を官房長官がされるのであれば、そういう話もさせて頂きたいと思います」

会談を受けて辺野古問題に動きが出るのでしょうか?

島袋記者「おそらく翁長知事は『辺野古への基地建設反対』の意向を伝え、菅官房長官は『地元に理解を求めたい』と述べるなど、話し合いは平行線になると見られます。ただ夏には埋め立て工事が始まると言う中で両者に話し合いのチャンネルが全く無いというのは危機的だと言えます。政府は危惧されているようなアリバイ作りに利用するのではなくて、きちんと沖縄と向き合ってほしいと思います」