23日ある男性が、沖縄を訪れました。沖縄戦、そして、日中戦争、ふたつの戦争を生き抜いた元日本兵の男性が、思いを語りました。

糸満市、平和祈念公園。沖縄戦当時、25歳の自分の舞台の慰霊碑を訪ねたのは、三重県出身の元日本兵、近藤一さん、94才です。

近藤さんがいたおよそ200人の中隊で生き残ったのは、わずか11人でした。

近藤一さん「沖縄にいる兵隊、沖縄は国家から捨てられた。見殺しにされた」

当時沖縄戦が、本土決戦に向けた時間稼ぎのための作戦などとは知る由もなかったと話す近藤さん。

人間を狂わせた戦争の実態を伝えたいと、近藤さんは、戦中戦後の混乱で、義務教育を受けられなかった人たちの学びの場、珊瑚舎スコーレで、自分の体験を語りました。

近藤さん「(中国人の)赤ん坊を掴んで、進行方向、左側に30、40mの崖になっているわけですね、そこに、ぽいと赤ん坊を捨てた」「お母さんもあっと言う間に、子どもを後を追って(崖下に)飛び込んでしまった」

それは、日本軍の「加害」の証言でした。戦後69年を迎える今、近藤さんは危機感を抱いています。

近藤一さん「再び、前の戦争のように日本国民を悲惨な目に合わせるのか、そういう思いがいま、どんどんしているわけなんですね」