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救助した漁船乗組員の手記 対馬丸記念館へ寄贈

70年前、沖縄線の直前に長崎に向けて航行中にアメリカ軍に攻撃されて沈没した学童疎開船「対馬丸」の遭難者を救助した漁船の乗組員の手記が11日、那覇市の対馬丸記念館に寄贈されました。

贈られた手記は、1944年8月22日、「対馬丸」が攻撃されて沈没する際に、駆けつけて救助した漁船の乗組員、高知県の杉本寛さんが、当時の様子を書き残していたものです。

杉本さんは20年前に亡くなり、家族が遺品を整理する際、便箋3枚に綴られた手記を見つけ、保管していました。手記には、救助の詳細な様子や、当時は天候が悪く救助の打ち切りを余儀なくされたことなどが記されています。

乗組員の妻で手記を寄贈した杉本佐賀子さん(80)は、「もうホッとしました、皆さんにこれを見て頂けるだけでも」と話し、「本当に一人でも多くの方に戦争の恐ろしさを伝えて頂きたいです」と話していました。

記念館では、来月(6月)にも展示する予定です。