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先月7日。海中道路の海岸に集まってきたのは、クリーンピックの実行委員たち。学生から企業人まで、みんなボランティアで2か月前から準備を進めてきました。

琉大ウィンドサーフィン部・碇忠司キャプテン「いつも使わせてもらってるんで、きれいにするためにみんなで協力してできたら一番いいなと思っています」

沖縄サーフィン連盟・宮城豊和会長「ここはあんまり下まで降りたことない。こんなに散らかってるってびっくりします。実際に中に入ると、いろんな冷蔵庫とかテレビとか。人は見えないところに大きいモノ隠して捨てるからね」

海岸のゴミを片付ける責任は誰にあるのか。地域のボランティアや行政だけでは追いつかない現状があります。

沖縄コンベンションビューロー会長(当時)・安里繁信さん「道路であれば自治体が管理、海は漁業組合が管理。それぞれが守備範囲を決めているんだけど、イレギュラーなものは誰も対応しないんだよね。それぞれが押しつけ合って終わり」

漂着ゴミだけでなく、リサイクルが有料になってから、海が家電製品の捨て場になっている現状に、金城さんは悩んでいます。

金城浩二さん「正義の押しつけだけで社会って変らなくて。そう言う雰囲気になると、当事者だったはずの人がその場から居なくなるか。なにかのせいにするのはいいんだけど、具体的な解決案はまだないから。遊びながらでも解決しないとね」

晴れ上がったクリーンピック当日!朝から陸上60チーム、水中18チームがエントリー。5人1組で目指すはこれ!賞金、優勝20万円、2位10万、記念撮影しながらテンションはマックス!

横須賀チーム「横須賀に20万持って帰るぞ!おう!」

神奈川県横須賀から参加するチームも!

横須賀チーム「(賞金持って行かれたら困るんですけど?)取り返しに来て下さい、横須賀に!(横須賀でもやるから?)是非参加をお待ちしています!」

第一回大会の優勝チームはとび職のリーダー率いるチームMC。チームMC「(Q:前回20万はなにに使ったんですか?)飲んで食べました」「エイサー活動に寄付します。(どこのエイサー?)牧港青年会です」

那覇のカレー専門店のチームもやる気満々です!ゴーゴー沖縄「(Q:カレー作るのにガタイは必要なんですか?)ルー混ぜるのに。海をきれいにします!」

コーセー沖縄支店「がんばるぞ!おおお-!」この化粧品会社は、5年前からサンゴの移植を応援しています。「(Q:4人も女性だと厳しいんでは?)いえ、支店でも女性が強いんで、女性パワーで一を狙ってます。(Q:化粧はばっちりですか?日焼け止めはなにを?)こちらの雪肌精を使っています」

この会場も、競技で集めたゴミの引き取りも、うるま市の全面協力を取り付けました。協賛する県内企業は競技にも出るなど気合いが入っています!

金城浩二さん「皆さんがきょう楽しんでくれたら、絶対にこの海はずっときれいになると思います。今日一日お願いします!」

いよいよ始まりました!。海チーム、陸チーム、一斉に走りだします。制限時間はゴミにちなんで53分間。ゴミの種類と重さでポイントはかわりますが、大事なのは分別がなされていること。正しく分けないと重さを計ってもらえません。

台風のあとだけに、流木の数が半端じゃありません。

海に飛び出していったサーファー達。果たして成果は・・・

チーム・ニライカナイ「(Q:きつかった?楽しかった?)楽しかったですね。キツイよりは楽しかったか。いや、キツかったですね」

2チーム一組で、相手のゴミを計量します。ちゃんと分別されているのか。スタッフの厳しい目が光ります。

たった1時間たらずでここまでゴミが集まりました。集計を待つ間、全員で記念撮影。大きな成果を前に、みんないい顔です。

金城浩二さん「クリーンピックやった人はみんなにこにこしてくれるから。やっぱり問題解決をしたい人はいっぱい居る。楽しく解決する仕組みを作ったら、世の中良くなるんだろうなって。横須賀から来た人達ってみんな、飛行機に乗って、ホテル押さえて、ゴミ拾って、笑顔で帰る。ボクよりよっぽど珍しい人がたくさんいるよね」

いよいよ入賞者が発表。陸部門の3位は!あのカレーチームの皆さん。そして20万をゲットしたのは・・・チームMC!さすがに3大会連続出場の経験値がモノを言いました!

賞金総額70万のほか、特別賞も盛りだくさんでしたが、賞品ではない、心地よい達成感が表情に表れています。

チームMC「気持ちいいですね、最高です。いうことないですね」

これだけ楽しんで、協賛企業のイメージも上がって、しかも海がきれいになって。賞金をかけるところに、もしかすると賛否あるかも知れませんが、そのモチベーションであの重い流木を一人で持ったりするんですからね。

それに参加者はたぶんずっと海を汚さない意識を持つので、持続的な効果も期待できるんですよね。この全国大会、次は来年3月5日サンゴの日に開催が決まっていて、金城さんは、いつか那覇大綱引きくらいのイベントにして、1日でも、沖縄の海からゴミがなくなる日を作りたいと話していました。