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脱法ハーブを吸って車を運転し、車10台が絡む事故を起こした男に対し、那覇地裁は執行猶予付きの判決を言い渡しました。

この裁判は23歳の被告が脱法ハーブを吸って車を運転して多重事故を起こし、あわせて4人に重軽傷を負わせた自動車運転過失傷害の罪に問われたものです。

那覇地裁の鈴木秀行裁判官は「凶器になりえる自動車を運転する上で、守るべき注意義務を違反した被告の過失は重大」としましたが、被告が犯行を認めて反省していることや、薬物構成施設に入所した事などを考慮し、懲役1年6ヵ月、執行猶予4年の判決を言い渡しました。

裁判のあと被告は記者団に対し「脱法ハーブは県内でも蔓延していて今回の様な事故はこれからも出てくる恐れがある。好奇心や遊び半分で絶対に使用しないでほしい」と話していました。


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取材にあたった儀間記者に聞きます。県内でも脱法ハーブの事案は増えているそうですね。

儀間記者「こちらが今年1月から6月までの脱法ハーブの吸引が原因と思われる救急搬送件数をまとめたものです。10代で5人、20代で10人と若者を中心に広がっていることがわかります。また全体の総数は23件なんですが、去年の総数は10件なので、すでに半年の段階で大幅に増えているのがわかります」

今回の事故ですが、なぜ10台も絡むような事故に拡大したのでしょうか?

儀間記者「脱法ハーブが原因による事故は、一般的な事故と違って運転手の意識がしっかりしていないことが多いです。なので、今回の事故のように他の車を次々に巻き込み、大事故につながるおそれがあります。また、最近では国際通りで脱法ハーブをサンプルとして無料配布しているという情報も一部あるなど、脱法ハーブが身近に広がっているといえます」

儀間記者「現在、脱法ハーブは法律で規制しても成分を少し変え、次々に新しい商品が販売されていて、法の目を逃れているのが現状です。県や県警では脱法ハーブを買わない、使わない、関わらないでほしいと呼びかけています」