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普天間基地の辺野古移設に向けた環境影響評価書について審議する3回目の審査会が31日に宜野湾市で開かれました。

会場にはおよそ100人の傍聴人が集まり、委員の審議の行方を見守りました。これまでの話し合いをもとに事務局が提出した「答申案」では、今回の事業を進めることは「環境保全上問題がある」と指摘し、その理由として、オスプレイ配備の後出しや騒音、ジュゴンの調査など、25項目の不備を挙げています。

審査会で辻委員は「一旦やってしまうと、途中でそれが中止になっても後戻りがきかない。破壊的な影響を後に残す。禍根を残すことになる」と話し、堤副会長は「最後の評価が間違っているということを明確に言ってしまう必要があるんじゃないか。環境を保全できないと、はっきり言ってしまう方が良いと思います」と話します。

また、住民や委員から方法書段階からのやり直しを求める意見が相次いだことが前文に記されたほか、審査会の手続きが法定されていない埋め立て事業についても「環境保全上問題がある」とする意見を付けるなど、異例づくめの答申案となりました。

傍聴した人は「事業自体が間違ってるというのは委員の方もおっしゃってましたけど、県の態度がすごく消極的だなと思う」、別の人は「はっきりもう無理なんだということをちゃんと伝えてほしい。最後に委員の方々も、もっと厳しい答申にしたほうがいいということを言ってたのでその通りだと思います」と話していました。

また宮城会長は「委員の意見だけではなくて、先般ありました住民の意見も極力取り入れるような努力をした結果の意見だと思います。それを事業者がしっかり受け止めてほしいような文面にしたい」と話しています。

正式な答申は2月10日頃に予定されていて、その後、答申を基に「知事意見」がまとめられ、2月20日の期限までに国に提出されます。