※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

7月から発行をはじめた戦後初の新聞「うるま新報」。しかし、新聞はアメリカ軍政府の支配下でのスタートでした。

戦後初の沖縄の新聞として7月25日に創刊された「うるま新報」。アメリカ軍政府の機関紙と位置づけられた新聞の第一号にはこんな一文が添えられていました。

「同封の別紙の一枚紙の新聞は軍事政府司令部が発行しようとしている新聞です。完全な形で発行できるまでの間、各班に送って掲示板に掲示するか班長に読んでもらうか、どちらか都合のいいようにすれば事足りるでしょう」

当時の新聞社の社員はある程度文章が書け、ガリ版も扱える小学校の教師などが採用され、戦前の記者は採用されませんでした。また、掲載される記事もすべてアメリカ軍政府の検閲を受けました。それでも、新聞社には活気があったといいます。

津波清助さん「(当時の新聞社の様子は)すべてのものがなくなってますから。新聞、文字がまったくないもんだから、やはりやる気がありました」

翌年には、戦前の記者も採用されるなど、徐々に民主化の流れも出来つつありました。当時のうるま新報には、後に2代目の社長に就任する瀬長亀次郎さんもいて、新たな時代の息吹もあったのです。