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高良鉄美琉球大学教授「憲法を改正するかどうかは分からないけれど、手続きは不備じゃないかというところに目を向けたわけです。そうすると手続き自体は確かにない。憲法96条の規定以外には。そうすると手続きをきちんと変えた方がいいんじゃないかと」

今回の選挙では、表立った争点にはないっていないものの、永田町ではこのところ憲法改正の論議が高まっています。参議院選で各政党が出した公約、マニフェスト。この中で憲法改正について各政党はどういう立場を示しているのかを見てみます。

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自民党は憲法を改正し、自主憲法を制定しようと訴えています。自民党は結党時から、独自の軍隊を持つことを訴えていて、憲法改正を悲願としています。

国民新党は「自主憲法創設」。伝統文化を守り、国際社会で期待される役割を果たすとしていて、自衛隊の海外派遣などを視野に入れた憲法改正の立場です。

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民主党は今回、マニフェストに書いていません。しかし、外交防衛の項目では憲法改正につながる可能性のある防衛大綱を本年中に策定するとしています。

公明党は「加憲」という言葉を使っています。現憲法を評価しながら、環境権やプライバシー権などを新たに憲法に加えるとしています。

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これに対して憲法擁護の立場は社民党と共産党です。「護憲」を掲げる社民党は、憲法9条が果たしている戦争の放棄を守るとして、憲法改正に反対しています。共産党も一貫して憲法9条を守る立場をとっています。国民の尊厳を守る現憲法はなくてはならないと訴えています。

憲法問題で、沖縄選挙区の立候補者はどのような考えを持っているのでしょうか。自民党の島尻さんは憲法改正に議論を積極的に進める立場です。島尻安伊子候補「議論することは悪いことではないし、むしろ積極的にやってもいいのではないかと思っています」

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一方、社民党などが推薦する山城さんは憲法改正に反対の立場です。山城博治候補「国民投票法の発動につながるような動きについては厳しくチェックし、憲法改正につながらない、そのような動きにつながらない仲間たちと連動しながら、その動きを強めていきたい」

共産党推薦の伊集さんも護憲の立場です。伊集唯行候補「日本をアメリカの戦争に、何としても直接に加担させようというふうな動きだと思っており、憲法改正は断じてならん」

憲法改正の議論を進めようという立場の島尻さんと、憲法を守る立場の山城と伊集さん。有権者は憲法改正について、各候補の考えを見据える必要があります。